「3歳児神話」根拠少なく 2018/05/21 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の「「3歳児神話」根拠少なく」です。





子育て中の女性の悩みを深めているのが「3歳児神話」だろう。3歳までの環境、特に母親の接し方でその子どもの性格が決まるという、一世を風靡した学説だ。

(画像:イラスト・大塚 いちお)

そのように言われると、子どもをどこかに預けて働きに出るのがためらわれる。子どもに何か問題が起きれば、きちんと子育てをしていなかった自分に責任があるのではないかと考えて自分を責めたりもする。

しかし、そのような考え方を裏づける学問的根拠はあまりない。逆に、双生児の協力を得て行われた研究の成果を見ると、性格には生まれつき決まっている部分が意外に多いことがわかる。二卵性双生児に比べ、一卵性双生児の方が性格が似ている部分が明らかに多いのだ。

性格に生まれつき決まっている部分が多いとすると、子育てにはどんな意味があるのだろうか。実は同じような性格でも、周囲の関わり方で性格がプラスに働くようになることも、逆にマイナスに働くようになることもあることがわかっている。

何事にも慎重な性格の子どもがいるときに、周囲が気をつかいすぎて先回りをして問題を解決してしまうと、なかなか自信を持てなくなる。一方、自分で解決できそうな問題のときにそっと背中を押すようにすると、しっかりと、しかも丁寧に問題に取り組めるようになる。同じような性格でも、周囲の関わり方によって、臆病になることも丁寧になることもある。

これは子育てに限ったことではない。学校や職場でも、関わり方を意識すればそれぞれの人を生かせるようになる。

(認知行動療法研修開発センター 大野裕)



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