こころの健康学 何が問題か目を向ける 悲観にも効用 2015/10/04 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の健康面にある「こころの健康学 何が問題か目を向ける 悲観にも効用」です。





 日本の高校生はネガティブに考える傾向があるという調査結果を、テレビの情報番組が紹介していた。国立青少年教育振興機構が米国、中国、韓国と共同で実施したもので「自分がダメな人間だと思うことがある」と答えた高校生の割合が日本で突出して高く、7割以上に達していたという。

イラスト・大塚 いちお

 私自身も悲観的に考える傾向が強いが、いまの高校生も同じで、これが日本人の特性なのかもしれないと考えながら番組を見ていた。しかし調査結果を紹介した後、高校生にインタビューする場面を見て、悲観的に考えるのは必ずしも悪いことではないかもしれないと考えた。

 インタビューを受けた女子高校生は「イベントか何かでみんなをまとめきれなかったときに自分はダメだと考える」と答えていた。うまくいかないことがあったとき、大丈夫だと考えてむやみに先に進むと、きちんと問題に目を向けることができなくなる。うまくいかないことがあれば少し立ち止まって、何が問題なのか、どうすればよいのかと考えてみる必要がある。

 将来はよいことが起きるだろうと楽観的になりすぎると、努力しようという気持ちが弱くなるかもしれない。それは決して好ましいことではないだろう。

 もちろんネガティブに考えて身動きとれなくなるのはよいことではないが、ここで大事なのは、あることが起きたときに、ポジティブに考えるかネガティブに考えるかではない。目の前に起きていることをあるがままに受け止め、次にどのように進めばよいかを考えて、実行に移せる力を大切にしたい。

(認知行動療法研修開発センター

大野裕)



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