こころの健康学 弱音吐ける人こそタフ 「できない」受け入れ 2015/07/05 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の日曜に考える面にある「こころの健康学 弱音吐ける人こそタフ 「できない」受け入れ」です。





 精神的にタフな人というと、どんな状況に置かれても弱音を吐かないで頑張る人をイメージしやすい。だが、私は逆だと考えている。悩んでいる人の話を聴くことが多い私の印象では、弱音を吐くのが苦手な人ほど精神的な打撃を受けやすい傾向があるように思う。

 簡単に弱音を吐いて諦めてしまうのは好ましいことではない。一方で、弱音を吐けないまま頑張りすぎるのも決して良くはない。できないまま頑張りすぎると、こころのエネルギーを消耗してしまう。できないという体験が重なると、こころが折れやすくもなる。

 そうした人たちは、人間関係や自分自身の力を判断することに臆病になって状況を悪化させていることが多い。人間関係に気を使いすぎて、自分があきらめてしまうとまわりの人に迷惑をかけると考え、何とかしようと頑張りすぎる。

 ただ、もともとうまくいかないで苦しんでいるのだから、一人で頑張っても状況は悪くなっていく。結局、いま以上に他の人に迷惑をかけることになり、さらに苦しむことになる。

 自分の力を判断することに臆病になると、できない部分があるということを受け入れられなくなる。精神的に疲れてくるとその傾向が強くなる。できないことがあるというだけで自分がダメな人間でもあるかのように思えてくる。その不安な気持ちを打ち消そうとして、自分を追いつめてしまうことになる。

 精神的にタフになるためには、できることとできないことを冷静に受け止めて、自分にはできないと判断したことを上手に捨てられるようになることが大切だ。(認知行動療法研修開発センター 

大野裕)



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