こころの健康学 怒りの波、上手に「乗る」 2017/7/17 本 日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の健康面にある「こころの健康学 怒りの波、上手に「乗る」」です。





 腹が立ったときに、そのまま怒りを相手にぶつけると結果として良くない方向に進みやすい。感情は伝染しやすく、怒りは相手の怒りを引き起こしやすいからだ。腹が立つのには相応の理由がある。相手がひどいことをしているからこそ、腹が立つのだ。だからといって怒りを直接ぶつけても、互いに不愉快になり気まずくなるだけだ。

 そうしたときにサーフィンを思い起こすとよいと前回の本欄で書いた。怒りは海辺に打ち寄せる波のようなものだ。波は最高潮に達した後、次第に小さくなって浜辺に打ち寄せる。感情も同じで、高まったままずっと続くということはない。

 怒りの感情は、急激に高まった後、次第に弱まっていく。だから、感情が高まったときはその波に静かに身を任せて、小さくなるまで待つようにする。サーフィンで波の上に立ち、波の動きに身を任せるのと同じだ。感情に任せて行動するといろいろと問題が出てくる。そうならないために、まず自分の怒りの感情が高まってくることに気づくようにすることが大事だ。

 そうは言っても、怒りが高まってきたことに気づくのはなかなか難しい。怒りが高まってくると、自分を振り返れなくなるからだ。それを避けるためには、怒ったときに自分の体や心にどのような反応が起きるのかを事前に知っておくようにするとよい。

 腹が立ったときの体の反応や特徴的な行動、頭に浮かびやすい考えを事前に書き出しておく。そして、少しでもそうした兆候が出てきたときに立ち止まるようにすると、感情の波に上手に乗れるようになる。

(認知行動療法研修開発センター 大野裕)



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