こころの健康学 怒り 瞬間的な反応抑えて 2017/7/10 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のこころ面にある「こころの健康学 怒り 瞬間的な反応抑えて」です。





 ここのところ何回か、乗客同士のトラブルで電車が遅れる体験をした。満員電車の中で皆、気が立っているのかもしれない。何かのきっかけで怒りに火がつき、それが相手に怒りの反応を引き起こし、いわゆる乗客トラブルに発展したのだろう。

イラスト・大塚いちお

 じつは私も、電車の中のちょっとした出来事で腹立たしく感じることが少なくない。隣に立つ人のバッグが体に触れたり、駅で扉が開いたときに急いで出ようとする人にぶつかられたり、ほんのささいなことでもイラッとする。

 混雑ストレスという言葉があるが、私たちには安心できる個人的な空間があり、その中に侵入されるとストレスを感じやすくなる。ささいなことでも大きな問題のように感じ、強く反応してしまうことになりやすい。

 しかし、そこで相手に怒りをぶつけても良いことはない。相手の怒りを引き出すことになるだけだ。一般に人間関係では気持ちが伝染しやすく、怒りのようなネガティブ感情は相手に同じ反応を引き起こしやすいことがわかっている。情緒的な態度は相手に同じ反応を引き出す傾向があるのだ。

 だから、怒った表情になったり、きつい態度を取ったりすると、相手も同じように怒った表情になり態度がきつくなる。お互いの怒りの感情が高まり、衝突につながる。

 そうしたときには、自分の反応を少し遅らせるように工夫してはどうだろうか。瞬間的な反応は感情に流されていることが多い。だから、サーフィンのようにその感情の波をやり過ごして、その上で次の行動を考えるようにすることが役に立つ。

(認知行動療法研修開発センター 大野裕)



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