こころの健康学 新年度の不安 変化への適応、一歩ずつ 20 17/2/26 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の日曜に考える面にある「こころの健康学 新年度の不安 変化への適応、一歩ずつ」です。





 新年度を前にしたこの時期は、年代を問わず不安になりやすい時期だ。様々な変化が起きるために、新しい環境にうまく溶け込めて力を発揮できるかどうか心配になるからだ。

 子どもたちは、進学する学校や新しいクラスの雰囲気になじめるかどうか考えて不安になる。そうした子どもたちを受け入れる教師もまた、新しい生徒を迎えてクラス運営がきちんとできるか心配になる。

 働いている人たちも同じように、異動などで新しい環境に足を踏み入れなくてはならなくなる。異動はなくても職場の組織替えや人間の交代があったり新しい仕事を与えられたりし、その中でうまくできるか考えて心配になってくる。

 家庭を預かっている人たちは、子どもや働いている人たちが新しい環境になじんでいけるか心配だし、自分がそうした人たちを上手に支援できるかどうか考えて不安になったりもする。

 不安は、この先何が起きるかわからないから注意をするようにということを伝えるこころの警戒警報の働きをしている。だから、新しい状況を前にして不安になるのはやむを得ないし、必要なことでもある。経験がない状況に足を踏み入れると危険な目に遭うかもしれない。そのようなときに、大丈夫だと楽観的に考えると、取り返しのつかないことになりかねない。

 だからといって心配しすぎるのもよいことではない。不安だからといってやみくもにブレーキをかけてしまうと、何もできなくなる。こうしたときには、思い切って先に進んで、現実の問題にひとつひとつ対処していくことが大切になる。

(認知行動療法研修開発センター 大野裕)



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です