こころの健康学 節酒するには 別な行動で気持ちそらす 20 16/12/18 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の日曜に考える面にある「こころの健康学 節酒するには 別な行動で気持ちそらす」です。





 講演会で「アルコールを飲み過ぎると気分が沈んだり眠りが浅くなったりします」と話すと、あなたは飲まないのかと尋ねられることがある。私も人並みにはアルコールを楽しむ。飲みながら親しい人たちと時間を過ごすのは楽しいし、話が弾んでこころが元気になる。

イラスト・大塚 いちお

 しかしアルコールの好きな人は、気をつけないと次第にその量が増えてきて、心身に良くない影響が出ることがある。いつの間にか、アルコールに飲まれるようになってしまうのだ。

 こころが疲れているときには特にそうなりやすい。アルコールを飲むことで現実の問題から目をそらしたいという心理が働きやすいからだ。だからといって、飲む量を減らそうとか、飲むのをやめようとか考えてもなかなかできない。

 私たちは、何かをやめようと思うと、かえってそれが気になってしたくなる傾向がある。だから、ある行動を減らすためには、それを減らそうとするのではなく、したくなったときに別の行動を取るとよいとされている。しかし、酔いが回ってくると、自分でそうした行動を取るのは難しい。

 そのようなときには周りの人に声をかけるようにしてもらってもよいだろう。他の人の支えはとても大事で、断酒や節酒、そして禁煙などで、同じような悩みをかかえた人同士の支え合いが役に立つことがわかっている。

 お互いの悩みを話すことで精神的に支え合えるのはもちろんだが、健康的な行動を通してそれぞれ体験できた良い変化を共有することが、前向きな気持ちを生み出してくれる。

(認知行動療法研修開発センター 大野裕)



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