こころの健康学 自分を振り返る余裕を 大切なものを見極め 2015/07/12 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の日曜に考える面にある「こころの健康学 自分を振り返る余裕を 大切なものを見極め」です。

メンタルヘルスは、人間らしく生きていく上で大切なテーマであるだけでなく、企業にとってはヒトの活用上、重大な影響をもたらすテーマです。





 こころの健康のためには、自分にできないと判断したことを上手に捨てることだ。こころの断捨離とでもいえるだろうか。断捨離について書かれたものを読むと、モノにとらわれずに、自分にとって大切かどうかを考えてみるようにと書かれている。主役をモノから自分に変えるのがポイントのようだ。

 自分を主役にするといっても、自分中心になるということではない。自分の思い込みやとらわれから距離を置いて、自分を振り返る余裕をもつということだ。自分を振り返るこころの働きを、認知心理学ではメタ認知と呼んでいる。メタ認知がうまく働くと、生活がスムーズにいくし、悩むことも少なくなる。

 私たちは、意識して考えたり行動したりしているようで、実際にはほとんどそれを意識できていない。考えていることをひとつひとつ振り返っていたのでは、いくら時間があっても足りなくなる。日常生活の中で意識しないで考えたり行動できたりするのは、効率よく動くために私たちがもっているこころの力によるものなのだ。

 しかし、私たちはいつも的確に判断したり行動したりできるとは限らない。問題が起きてくるのはそうしたときだ。思い込みで行動して全体が見えなくなっている。ひとつのことにとらわれると、本当に大切なことに目が向かなくなる。ささいなことにこだわってしまって先に進めなくなる。

そうしたときに、自分が置かれている状況を見直すと、それまで見えていなかったことが目に入ってきて、問題解決の手がかりが見えてくるものだ。

(認知行動療法研修開発センター 

大野裕)



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です