どこまで骨太方針(4) 外国人受け入れ 2018/06/26 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の「どこまで骨太方針(4) 外国人受け入れ」です。





「新しい在留資格ができたら、再び日本で働くことも検討したい」。桐蔭横浜大に留学したタイ人のピンピタック・ピラタットさんは、政府が経済財政運営の基本方針(骨太の方針)に盛った外国人労働者の受け入れ拡大に期待を寄せる。

50万人目指す

骨太には明記していないが、政府は人手不足の深刻な建設や農業、介護、宿泊、造船の5業種を中心に2019年4月に新在留資格を設ける方針。内閣官房幹部は「受け入れ側が希望するなら、製造業なども対象になる可能性がある」と話す。新資格の範囲が5業種以外にも広がれば、外国人就労はさらに活発化する。政府は25年までに50万人超の就業を目指す。

政府は受け入れを専門的な技能をもつ人材に限ってきたが、原則認めていなかった単純労働に事実上、門戸を開く。政策転換の背景には国民の意識の変化がある。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査では、外国人は「増えていく方が良い」「増えていくことは仕方がない」との回答が69%に上った。理由は「労働力不足が深刻」「社会の多様性が広がった方が良い」が多い。好不況にかかわらず構造的に人手不足の業種には「外国人受け入れの抵抗感は薄まっている」(政府関係者)。

「選ばれる国」に

新たな在留資格は試験に合格するほか、技能実習生として3年間働いて修了すれば与えられる。第一生命経済研究所によると、就業者全体に占める実習生の比率が高いのは岐阜、広島、香川の3県だ。星野卓也副主任エコノミストは「新たな在留資格は地方企業に恩恵をもたらす」とみる。

新制度が始まれば、単純労働で入国した外国人に永住の道を開くことになりそうだ。滞在中に必要な技能取得などを確かめる試験に合格すれば、既にある専門人材の在留資格に切り替えられるようにする。

外国人が永住許可を得るには、原則として10年間、日本で暮らす必要がある。今回の拡充策が始まれば、技能実習生として3年経て修了した後、新在留資格を取得して5年間滞在したうえで、専門人材の資格に切り替えれば、永住権を申請する要件を満たせる。

外国人の長期滞在や永住の増加には、経済効果への期待がある一方、受け入れ体制や治安面の不安も消えない。与党内で在留管理の強化を求める声もある。日本語教育の充実など「選ばれる国」に向けた外国人との共生を円滑にするしくみづくりも大きな課題だ。



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