インドネシア 経済底入れに期待感 15年4.7%成長、公共投資や金融緩和 注視 2016/02/06 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の国際2面にある「インドネシア 経済底入れに期待感 15年4.7%成長、公共投資や金融緩和 注視」です。





 【ジャカルタ=渡辺禎央】インドネシア中央統計局は5日、2015年の実質国内総生産(GDP)成長率が前年比で4.79%だったと発表した。5年連続で伸びが鈍り、10年を基準とする現行の算出方式では最低だった。資源を中心とした輸出が低迷し消費も減速した。ただ、16年は公共投資増や物価安定に加え、中央銀行の金融緩和が奏功して成長が底入れするとの期待が高い。

 15年の名目GDPは1京(京は兆の1万倍)1540兆8千億ルピア(約99兆円)。1人当たりGDPは3377ドル(約39万4千円)で前年から4%強減った。

 実質GDP成長率は資源価格が高止まりした10年以降、3年連続で6%台を保った。その後は中国などの外需低迷や通貨ルピア安による物価上昇が響き鈍化の一途をたどった。

 2億5千万人の人口を抱え、労働人口を吸収するためには6%の安定成長が必須ともされる。政府も15年の当初予算で5.8%の成長目標を掲げたが、およそ1ポイント下回った。

 成長の足を引っ張るのが石炭やパーム油など1次産品に依存する輸出だ。15年は1.97%のマイナス成長に転落した。一時17年ぶりの低水準に下落したルピア安で物価が上昇した。

 「今年の経済は昨年よりも必ず良くなる」(バンバン財務相)。官民の指導層は口をそろえる。主因はインフラ開発促進を掲げるジョコ大統領が14年10月に就任して以来、15年半ばまで停滞気味だった公共投資が進み始めたことだ。15年の政府部門の消費は5.38%伸び、前年の1.16%から大きく改善した。

 10~12月の実質GDP成長率は5.04%(前年同期比)。市場予測を上回る5%超えを実現し、2四半期連続で改善した。中央統計局のスルヤミン長官は「16年は(政府目標の)5.3%成長が十分可能だ」と強調した。

 株式市場でも景気回復期待が強まり、5日のジャカルタ総合指数は前日比で2.85%上昇。タイ(0.7%)やマレーシア(0.3%)を大きく上回った。ルピアの対ドル相場はジャカルタで爆弾テロが発生した1月14日以降もむしろ強含んでおり、景気回復期待の広がりがうかがえる。

 産油国ながら石油の純輸入国であるインドネシアでは、原油価格の下落が財政や国民消費で追い風となる。ルピア相場も「新興国通貨では一人勝ち」(ジャカルタの邦銀幹部)といえる安定感をみせている。

 中銀は1月、11カ月ぶりに政策金利を引き下げた。「状況次第で再利下げも実施する」(中銀幹部)とし、金融政策の重心を通貨安定から成長促進へと移しつつある。

 ただ、主要輸出先である中国経済の減速が続けば、インドネシアの輸出にも影が強まる。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です