コンビニ出店 ブレーキ 3社の純増数、5年で3分の1 2018/06/10 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の「コンビニ出店 ブレーキ 3社の純増数、5年で3分の1」です。





拡大を続けてきたコンビニエンスストアの出店にブレーキがかかり始めた。国内大手3社の2018年度の店舗純増数は約1100店で、この10年でピークだった5年前の約3分の1になる見通しだ。全国に張り巡らせた店舗網と24時間営業の利便性で消費者を呼び込んできたが、近年はその優位性も薄れてきた。各社は異業種と組んだ新型店舗などで来店客を増やす手を打つ。

(画像:コインランドリーを併設するなど集客力を高める取り組みが広がる(千葉県市原市にある「ファミマランドリー」の店舗))

1970年代に誕生したコンビニが右肩上がりで成長してきたのは、店舗の増加を起点とした規模拡大路線だ。店舗からのロイヤルティー収入で増収を確保しこれを原資に最新の情報システムを構築。また規模のメリットを生かし仕入れコストを削減してきた。

だがコンビニの成長神話にも陰りが見えてきた。実店舗では医薬品や食品・日用品を安く売るドラッグストアの攻勢に押されている。24時間営業や生鮮食品を扱う店も増えており、コンビニの客を奪っている。コンビニで手軽に購入できた日用品などでは、米アマゾン・ドット・コムなどネット通販を利用する消費者が増え競争は激しい。

そこでコンビニ各社は「エリアごとに出店先を精査する」(セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長)戦略をとる。首位のセブン―イレブン・ジャパンは18年度に1500店を出店する一方で、800店の退店を計画する。純増700店は17年度実績に比べ約2割少ない。

ファミリーマートは2年連続で純減となり、380店減の1万6800店となる見通し。11月めどに終えるサークルKサンクスとのブランド統合に伴い、不採算店を閉める。純減の規模は17年度(約900店)よりは小さくなる。

ユニー・ファミリーマートホールディングスの高柳浩二社長は「既存店の運営効率を上げることが基本戦略」と話す。閉鎖するだけでなく、650億円を投じ省力化設備などで収益力を高める。

ローソンの純増数は17年度より1割少ない800店となる見込み。コンビニ大手3社の国内店舗数は18年度末に約5万2600店となる見込みだ。

また異業種のサービスを取り込むことで、従来と異なる客層やエリア外の客を呼び込む。

セブンイレブンは15日、都内の店舗に民泊の自動チェックイン機を設置する。シェア自転車の拠点となる店舗も増やす。ファミマは6月、ディスカウントストア「ドン・キホーテ」の品ぞろえや価格を取り入れた店舗を開き、若者を呼び込む。ローソンは21年度末までに一般用医薬品を扱う店舗を5倍の900店に増やし、ドラッグストアの客層を取り込む。

コンビニは誕生以来、弁当やおにぎりなどの商品力を磨いてきた。またコピー機やATMの設置、公共料金などの収納代行といった新たなサービス拠点となり利用客を呼び込んできた。消費の変化に対応した新たな便利さを提供し、既存店の収益力を回復することが今後の持続的成長に欠かせない。

(今井拓也)



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