スクランブル 中国耐性はついたのか 輸出株にも買いジワリ 証券部 荻野卓也 2015/08/07 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のマーケット総合1面にある「スクランブル 中国耐性はついたのか 輸出株にも買いジワリ 証券部 荻野卓也」です。





 6日の日経平均株価は一時200円超上昇する場面もあった。久々に主役を張ったのが輸出関連銘柄。1ドル=125円台に乗せた円安進行が追い風だが、それだけでもない。7月以降関連銘柄の頭を抑えてきた「中国リスク」に一定の耐性がみられることも一因だ。

 「まるでバーゲンセール」。ある国内大手運用会社のファンドマネジャーは6日、中国リスクで割安になった銘柄を積極的に拾ったと明かす。村田製作所や日東電工といった好業績にもかかわらず、中国不安を背景に7月以降大きく売り込まれた銘柄だ。村田製は7月2日に年初来高値を付けた後、5日までに23%も下落した。

 6日付で出たあるリポートも「中国関連株は売られ過ぎ」との見方をサポートする。ゴールドマン・サックス証券による「中国リスク 日本の利益サイクルを損なうほどの影響はない」だ。題名の通り、中国経済の失速は懸念されるほど日本企業の増益基調を損なわない、と主張する。

 計算はこうだ。まず前提の中国の2015年の国内総生産(GDP)成長率を年6.8%と置く。一方、東証1部企業の全売上高に占める中国比率を約5%と推計する。このメーンシナリオの場合、東証1部の1株利益(EPS)は16年3月期に23%増加するという。その業績モデルに「中国関連売上高が25%減」「同50%減」という極端なリスクを加えて計算し直しても、EPSは1割増という結果になるという。

 「中国売り上げが最悪のケースでも、一方でインバウンド消費を通じた日本企業の利益押し上げ効果が見込める」。

キャシー・松井チーフ日本株ストラテジストは指摘する。

 大和証券が5日時点でまとめた「リビジョン・インデックス(RI)」にも同様の傾向が見える。

 アナリストの15年度の業績見通し(QUICKコンセンサス)について、上方修正と下方修正のどちらが優勢かを示す。注目なのが海外売上比率30%以上の外需型の企業に対する見方だ。足元で上方修正優位のプラス圏に転じている。決算が進むにつれ「機械や素材など業績が振るわないとみられた中国関連株で好決算が増えた」(鈴木政博シニアクオンツアナリスト)。

 久々に125円台に乗った円安という追い風も加わった。米アトランタ連邦準備銀行のロックハート総裁が4日に「9月の利上げは適切」と発言。米国株安→日本株安の展開になるかと思いきや株式市場の反応は限定的で、円安だけが進んだ。これを受け「ヘッジファンドなどが日本株買いに動き出した」(メリルリンチ日本証券の阿部健児チーフ日本株ストラテジスト)との声もある。

 無論、中国リスクのような大きな問題の影響は簡単に結論付けられない。7日発表の米国の雇用統計次第では再び輸出株に売りが広がる展開も考えられる。とはいえ、6日は日経平均が一時、6月24日に付けた18年ぶり高値(2万0868円)まであと約50円に迫る場面もあった。輸出株をテコにした高値トライ機運が透ける。



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