ドル高いらつくトランプ氏 「是正」発言、日中への圧力焦点 2017/ 4/14 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の第一面にある「ドル高いらつくトランプ氏 「是正」発言、日中への圧力焦点」です。





 トランプ米大統領が12日、再びドル高けん制に踏み込んだ。主要国の先陣を切って利上げに踏み出し、景気刺激策への期待も加わって世界の投資資金はドルに集中。「米国第一主義」を掲げる自らが招いた「強いドル」に異例の口先介入だ。中国には北朝鮮政策への協力の見返りに「為替操作国」の認定を見送ると示唆。通貨政策を外交取引の材料とするトランプ氏の姿勢に日本も身構える。

 「痛手を被る」。トランプ氏は12日の米紙インタビューで、輸出企業の採算を悪化させる通貨高にいらだちを隠さなかった。さらに「低金利政策が正直好きだ」と利上げシナリオにも注文した。

 側近のムニューシン財務長官は「中長期的には強いドルが望ましい」と従来の米政権のスタンスを踏襲する考えを示し、トランプ氏も2月中旬の同長官就任以降は発言を控えていた。だが、インタビューにはムニューシン氏も同席。再び飛び出した発言はドル安誘導への思いをうかがわせる。

 対中外交での経験も背景にありそうだ。北朝鮮への対応で中国の協力を引き出せ、通貨政策への関与が政権運営にプラスに働くとの思惑が浮かぶ。税制や社会保障など内政面で独自策を打ち出せない中、シリア攻撃など外交・安全保障への傾斜を鮮明にしたように、通貨外交でも立ち位置を鮮明にする狙いが透ける。

 例のない大規模緩和からの出口を目指す米国のドルは歴史的な上昇局面にある。国際決済銀行(BIS)によると、ドルの総合的な実力を示す実質実効為替レート(2010年=100)は2月で126。値上がりを始めた3年前からの伸び率は2割強に達する。過去50年で最大だ。

 いくらトランプ氏が口先介入しても、米国が利上げを続ければドルには上昇圧力がかかり続ける。だが、UBS証券で日本の最高投資責任者を務める青木大樹氏は、米国の雇用増が賃金上昇につながっていない点を重視。「利上げが市場予想の年3回から年2回に減る可能性もある」とみる。

 3年前からのドルの上昇率は対ユーロで31%、対人民元で12%、対円で7%。人民元は17年初めに1ドル=6.95元と08年5月以来の安値を付けたが、13日の上海外国為替市場ではドルに対し3日続伸した。円も13日の東京外為市場で5カ月ぶりに一時1ドル=108円台に突入した。

 18日に日米経済対話を控える日本。トランプ政権はどこまで日本に踏み込むか。予断を許さない。(高見浩輔)



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