ビジネスTODAY スタバ、揺らぐ「独走」 出店加速に陰る満 足度 苦肉のポイント導入 2017/9/20 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の企業面にある「ビジネスTODAY スタバ、揺らぐ「独走」 出店加速に陰る満足度 苦肉のポイント導入」です。





 スターバックスコーヒージャパン(東京・品川)の独走態勢が揺らぎ始めている。出店加速で歯車が狂ったのか、かつて首位だったカフェ業界の顧客満足度調査でランキング圏外に後退した。混雑などを敬遠し、客が他のカフェやコンビニに流れている。19日には来店促進のためポイント制度の導入を発表。「スタバ1強」といわれた地位を守れるのか。

新サービスを説明する水口CEO

 「客との深いつながりをつくることが大切だ」。同日、都内で開いた発表会。水口貴文最高経営責任者が約1年ぶりに公の場に姿をみせ、新サービスの狙いを語った。

 20日に始めるサービス「リワード」は、専用プリペイドカードで50円支払うごとに1ポイントを付与し、新商品の先行購入などの特典を用意する。ただ、同種のサービスは他の外食チェーンではもはや当たり前。実はスタバも米国では8年前に導入済みだ。

 なぜ今なのか。水口氏は「日本でもようやくプリペイドカードが広まってきたから」と説明するが、競合他社幹部は「目新しさはなく、今さらという感じ」と首をひねる。

 6月にも「スタバの異変」がネット上で話題になった。日本生産性本部が毎年実施している顧客満足度調査のカフェ部門で、スタバが5位以下の圏外に消えたのだ。同本部によると、価格の高さや混雑が消費者のイメージを悪くしているという。水口氏は「(調査結果は)気にしていない」と話すものの、同社と消費者の認識にずれが生じている可能性はある。

 日本上陸から21年。スタバは客に自宅や職場と違う心地よい居場所を提供する「サードプレイス」戦略で、日本のカフェ市場を広げてきた。2001年の株式上場後も業績は堅調で、利益率は常に外食トップクラスだった。その収益をすべて取り込むため15年に米スタバが日本法人を完全子会社化。ここから出店が加速する。

 年20~50店程度だった出店数は年80~90店に拡大。今年は100店にペースアップし、20年までに現在の1300店を1500店にする計画だ。店舗の増加と逆行するように、満足度調査の結果は15年度に3位、16年度には4位に落ちた。

 1日当たりの来店客数もこの5年で4割増え、店の混雑が深刻になっている。都内に住む30代の男性会社員は「スタバはメニューが高く、いつも混んでいる」と最近はタリーズコーヒーなどを利用することが多くなったという。

 スタバの売上高は16年9月期に約1600億円で、2位のドトールコーヒーのほぼ2倍。だが、ある国内証券アナリストは「店の混雑などで客が流出しているうえ、競合も似た商品を多く出すようになってきた」とその成長性を危惧する。

 全日本コーヒー協会によると16年のコーヒーの消費量は4年連続で過去最高を更新した。少子化で縮小する外食市場では唯一残された成長分野を巡り、コンビニやファストフードも攻勢をかけている。競合のカフェも希少な豆や快適さにこだわった店を出すなど、スタバとの違いが薄れてきた。リードを守るためにも、イメージの立て直しは急務だ。(小田浩靖)



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