ヘリマネ早期導入を 「物価2%」達成で中止に 元英金融 サービス機構長官 アデア・ターナー氏 2017/1/19 本日の日本経 済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の経済面にある「ヘリマネ早期導入を 「物価2%」達成で中止に 元英金融サービス機構長官 アデア・ターナー氏」です。





 アデア・ターナー元英金融サービス機構(FSA)長官は、中央銀行がお札をばらまくように財政資金を供給する「ヘリコプターマネー」の支持者として知られる。通貨価値を毀損しかねない劇薬を、なぜ金融当局者だった人物が唱えるのか。その主張を聞いた。

 ――近著「債務、さもなくば悪魔」でも、ヘリマネを提唱しています。

 「世界経済はかつてない債務の積み上がりに直面し、債務削減圧力と低すぎるインフレ率のために、伝統的な政策手段は行き詰まっている」

 ――日本の場合は。

 「2020年にプライマリーバランス(基礎的財政収支)を黒字にするのは、事実上不可能だ。黒字にしようと無理をして再びデフレ不況に陥れば、公的債務の国内総生産(GDP)比は低下するどころか上昇する」

 ――どうすればよいとお考えですか。

 「日銀が保有する国債の一部を、無利子の永久債に置き換えたらいい。ヘリマネと呼ばれる策だが、政府の利払いと元本償還が減り、そのぶん財政は自由度を回復する」

 ――財政規律が失われる心配がありませんか。

 「野放図なヘリマネが悪性のインフレを招いた歴史があるのは確かだ。中央銀行による歯止めが必要なのはもちろんだ。どのくらいの金額の保有国債を無利子永久債に置き換えるかは、日銀の金融政策決定会合が独立性を持って決める必要がある」

 ――何か基準がないと心もとないのでは。

 「その際に歯止めとなるのはインフレ目標だ。経済がデフレを脱却し、2%の物価目標が実現されたなら、ヘリマネ政策は打ち止めにすべきだ」

 ――将来、金利が上昇した際に、日銀の財務内容が悪化しませんか。

 「無利子永久債は日銀の資産。それに対応する負債は、民間銀行から預かっている準備預金だ。無利子永久債に相当する金額の準備預金を無利子とすれば、日銀の財務内容は悪化せずにすむ」

 ――ヘリマネ政策を導入するタイミングは。

 「低インフレと低成長が長引けば、公的債務のGDP比は上昇するばかりだ。2%の物価目標を達成し、公的債務比率の分母となるGDPを拡大させるためにも、ヘリマネの採用時期は早ければ早い方がよい」

 Adair Turner 2008~13年に英FSA長官。現在、ジョージ・ソロス氏が設立した新経済思考研究所の所長を務める。



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