ヤマトHDの山内社長「第一線にしわ寄せ、反省」 2017/6/14 本 日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の総合面にある「ヤマトHDの山内社長「第一線にしわ寄せ、反省」」です。





 ヤマトHDの山内雅喜社長は日本経済新聞の取材でサービス残業問題について「環境の変化に打ち手が遅れたのは事実」と経営の責任を認めた。一問一答は以下の通り。

アマゾンも「特別扱いしない」と話す山内雅喜社長

 ――27年ぶりの基本運賃引き上げの理由は。

 「27年間で労働力や社会制度のコストが上がった。色々な工夫や努力で吸収してきたが将来に向けて健全な形にする。(平均15%の)値上げ幅は個人顧客に負担してもらえる範囲と判断した」

 ――荷物の9割を占める大口割引運賃の引き上げだけにすべきでは。

 「人件費など社会コストは今後も上昇するだろう。将来に向け宅配便の基礎部分を上げる必要がある。個人顧客は新たな割引制度を設け負担が大きくならないようにする。大口顧客の値上げ幅は個人より大きくする」

 ――大口顧客との交渉の進捗は。

 「1000社と優先的に交渉し、多くとは順調に進んでいる。9月末の合意を目指す。一部に安さを重視し他の運送会社を選択する会社もある」

 「(アマゾンジャパンとは)大きな決意をもって交渉に臨んでいる。特別扱いはしない。作業の見直しや諸条件を含む交渉になる」

 ――サービス残業が常態化し大規模な未払い残業代の支払いが発生した経営責任があるのでは。

 「環境の変化が急速に進んだことに経営としての打ち手が遅れたのは事実だ。利益を減らした経営責任はある。サービスの第一線にしわ寄せがいったことを反省する」

 「人手不足を予見し、様々な手を打ってきたが想定より早く労働力が逼迫した。社員が健全に働ける環境をつくらないといけない。インフラとしての宅配便を継続することで責任を果たしたい」

 ――荷受けを減らすため成長は抑制される。

 「数量を一度調整するが生産性を引き上げ、体制を立て直す。宅配ロッカーやコンビニでの受け取りを増やせば、受け入れ量を広げられる」

 「AI(人工知能)を使い最短距離で届け先の不在率が低いルートをつくるシステムを実用化した。都市部などで中小運送会社を組織化し配達してもらう考え方もある」

 ――9200人の増員計画は達成できるか。

 「採用は各地の支店や営業所に任せてきたが一元的に採用する組織を5月に設けた。主婦や外国人など多様性を重視したい。外国人は対面配達は言語問題があるが宅配ロッカーやコンビニでの受け取り向けの荷物の配送をできないか検討する」

 ――単独でのサービス維持は難しいのでは。

 「業界全体でオープン化と共同化が必要だ。宅配ロッカーは各社が使えるインフラにする。山間部などにまとめて配達する仕組みも要る。これらを実践しないと世の中が求める物流ニーズに応えきれない。業界全体として進める必要がある」

(聞き手は村松洋兵)



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