中国保有の米国債急減 昨年11月末 人民元買い支え で 2017/1/20 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の国際面にある「中国保有の米国債急減 昨年11月末 人民元買い支えで」です。





 【北京=原田逸策】中国が保有する米国債が減っている。2016年11月末は前月末比664億ドル減の1兆493億ドル(約120兆円)と約6年ぶりの低水準となった。国別保有額では2カ月連続で日本に首位を譲った。19日発表の16年の資金流出額は3053億ドルと過去最大を記録。人民元下落を食い止めようと中国人民銀行(中央銀行)がドル売り・元買い介入を増やしたのが主因とみられる。

 中国の国債保有額は16年5月を直近のピークに減っており、今回の減少で6カ月連続。日本も同8月から減少が続くが、減少幅が小さい。米国債を市場で売却し、元買い・ドル売りの為替介入をした。

 人民銀も外貨準備の減少を抑えるため無理な買い支えは控えた。それでも米国債が減るのは中国の為替売買が膨らんだため。16年11月はトランプ次期米大統領が当選しドルの先高観が強まり、外為取引も活発になった。売買額は15兆8900億元(約265兆円)と前月より45%増えた。急激な値動きを防ぐ介入だけでも巨額の資金が必要だったようだ。

 介入規模は15年12月や16年1月がピークとされるが、当時は米国債はあまり減っていない。北京の金融筋は「当時は主に銀行に預けたドル預金を原資に介入していたのだろう。それがほぼ底をつき、最近は米国債を売らざるを得なくなったのではないか」と指摘する。

 介入するのは中国からの資金流出が止まらないため。国家外貨管理局が19日発表した銀行口座を通して企業や個人が海外とやり取りした資金の動きをみると、16年は流出が流入を3053億ドル上回った。流出超は2年連続で差し引きの流出額は15年比57%増えた。

 習近平指導部は資金流出と人民元安で市場が混乱する事態を懸念し、16年11月末から運用面での資本規制を本格化した。500万ドルを超す大口両替、海外送金、海外企業買収は事前に通貨当局と相談することを義務付けた。今年1月からは個人が銀行窓口で外貨を買う際に、目的などを記すA4判2枚の申請書を提出するよう義務付けた。

 中国は年5万ドルまでに個人の両替を制限し、新たに枠が生まれる1月は例年なら両替額が膨らむ。外貨管理局の王春英報道官は19日の記者会見で「前月比でも前年同月比でも1月の両替額は減っている」と語った。

 規則や法律を改めないままの運用で資本規制を強めるのは、16年に人民元が国際通貨基金の特別引き出し権(SDR)の構成通貨に採用され、国際通貨の「お墨付き」を得たから。SDRの条件は「自由に取引できる」ことで、規則を改めると批判を浴びかねない。



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