中小・個人融資、新旧手法競う AI判定や「芸者ローン」 2017/8/28 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の金融面にある「中小・個人融資、新旧手法競う AI判定や「芸者ローン」」です。





 信用力の見極めが難しいとされる中小企業や個人事業主への融資審査で新旧の手法が競い合っている。新興勢は人工知能(AI)によるデータ解析で信用力を判断し、地域金融機関などは「人物の見極め」といった伝統的な手法を改めて深掘りしている。

 リクルートホールディングスは9月をめどに子会社を通じて中小企業向けの融資を始める。まずはグループが運営する宿泊予約サイト「じゃらんネット」を利用している旅館などの宿泊事業者を対象にする。AIを使って宿泊施設の過去の利用状況などのデータを解析し、信用力を割り出す。

 融資を受けられず事業を拡大できない企業などを目の当たりにしてサービスを始めたという。「(企業が)いざという時に資金の手当てができるようにする」(リクルート)として申し込みから数日内での融資をめざす。

 インターネット専業のジャパンネット銀行もクラウド会計ソフトのfreee(フリー、東京・品川)と連携し、AIを使った与信審査を始めた。企業の業績や資金データなどを瞬時に把握・分析し、信用力を見極める。やはり申し込みから融資の実行までは数日しかかからない場合が多い。

 対照的に職員の「目利き力」を重視しているのが地域の金融機関だ。

 「第一勧業信用組合さんは丁寧に話を聞き、融資に応じてくれた」。東京・浅草で芸者さんとして働く鹿島菊乃さん(41)はこう語る。自分の飲食店を2015年末に開業しようとした際、大手行はまともに相手にしてくれず、知人に紹介された第一勧業信組で融資をようやく得られた。

 地域の需要に特化した「コミュニティローン」を同信組は提供している。通称「芸者ローン」もその一つ。芸者さんの着物購入や独立するための資金を融通する。昨年10月から定型化し、鹿島さんのような芸者さんに合計約5千万円を貸し出した。

 決め手の一つが「人づて」だ。事業計画を精査したり、直接の面会で人物を確認したりするのはもちろん、取引関係などを通じて信頼できる企業などからの紹介も重視する。「信頼の輪」を生かして、貸し出しを増やしている。(塩崎健太郎)



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