個を活かす組織をつくる(7)職場レイアウトの見直し必要同志社大学 教授 太田肇 2017/7/26 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の経済教室面にある「個を活かす組織をつくる(7)職場レイアウトの見直し必要同志社大学教授 太田肇」です。





 働きやすい職場にして個人の意欲と能力を最大限に発揮させるには、職場の物理的環境、とりわけオフィスのレイアウトを見直すことも重要です。

 日本企業のオフィスはたいてい大部屋で上司と部下が机を並べ、顔を突き合わせて仕事をするスタイルになっています。このようなオフィスは日本特有です。海外の企業では、管理職は個室に入り、一般の社員も図書館のように一人ひとりの空間が仕切られた机で仕事をするのが普通です。

 大部屋で仕切りのないオフィスは、周囲の人の仕事ぶりが一目でわかり、気軽に声をかけてコミュニケーションを取ることができます。したがって、単純な事務作業や集団作業をこなすのには適しています。また不慣れな人に仕事を教えたり、互いに手助けしたりするのにも便利です。

 しかし、創造的な仕事や難度の高い仕事をするのには不向きです。周囲から話しかけられたり、手元をのぞかれたりすると、集中力がそがれます。じっくり考え事や調べものをしていると、サボっているようにも見られます。

 すでに述べたようにIT化やソフト化によって単純な事務作業が減少し、創造的な仕事や高度な仕事が増えています。また人材が多様化し、女性や外国人などが一緒に働くのが普通になりつつありますが、彼らはとくにプライベートな空間が確保された職場を求めます。したがってオフィスのレイアウト見直しは喫緊の課題でしょう。

 欧米企業のように個室やパーティションで区切るとか、一人で集中して仕事ができる場所を設けるのがオーソドックスですが、別の方法もあります。たとえば机の向きを反対にして、窓や壁に向かって座るようにすればよいのです。部屋の真ん中にテーブルを置いておけば、必要なときにはミーティングもできます。実際にこのようなレイアウトに変えたところ、仕事がしやすくなり社員に好評だという声も聞かれます。

 ただ、いくらオフィスの環境を変えても仕事の分担や役割が不明確なままではさまざまな支障がでてきます。仕事の改革とオフィスの改革は並行して行うのが理想です。



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