先読みビジネス天気 (3) 旅行日本人旅客、復調の兆し 2017/6/22 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の企業面にある「先読みビジネス天気 (3) 旅行日本人旅客、復調の兆し」です。





 「海外旅行の需要が回復している」。阪急交通社の松田誠司社長の表情は明るい。7月15日~8月31日の海外旅行の予約人数(6月上旬時点)は前年同期を38%上回る。テロの影響で振るわなかった欧州が回復。北欧は5割伸び、スイスも好調だ。近距離のアジアも人気で台湾は倍増した。

海外旅行の堅調な需要が続きそうだ(5月、羽田空港)

 航空料金の下落も追い風だ。日本発の航空旅客が対象の燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)が8月発券分から半分程度に下がる。現在は北米や欧州で片道7000円の上乗せだが同3500円になる。パッケージツアーは料金がすぐ変わらない商品も多いが、航空券を個別に取る旅行者には恩恵が大きそうだ。

 海外旅行でも「コト消費」への関心が高い。エイチ・アイ・エス(HIS)は台湾で夜景や夜市を楽しめる2階建て貸し切りバスを10月まで走らせ、オーストラリアでは早朝の動物園やウミガメがすむ無人島を貸し切る。JTBもシンガポールで閉館後の水族館を貸し切る。

 訪日客の増加で航空座席の確保が難しくなったことを受け、チャーター便も用意する。HISは7~9月の仕入れ座席を14%増やす。阪急交通社もチャーター便が上積みに寄与した。

 国内旅行も堅調だ。阪急交通社の夏の国内旅行は予約人数が10%伸びた。楽天の予約サイト「楽天トラベル」は地震で昨年低迷した熊本県の伸び率が2倍強と都道府県別で首位。大分県も6割以上増え、九州方面が活況を呈している。

 JTBによると2017年の日本人旅行者(1泊以上)の旅行総消費額は前年比2%増の14兆6100億円、総旅行人数は同微増の3億1500万人(延べ人数)といずれも3年連続の増加となる見込みで復調の兆しが強まっている。「堅調な株価や格安航空会社(LCC)の普及などの影響が大きい」と同社は分析する。

 消費者の節約志向は続く。今年の国内観光の起爆剤と期待された「レゴランド・ジャパン」(名古屋市)は4月の開業から客足が期待ほど伸びず、周辺で撤退する店も出てきた。「入場料金が割高」との声を受け、運営会社は家族向け割引券を投入した。

 旺盛なインバウンド(訪日外国人客)需要は当面続きそうだ。一般住宅に旅行者を有料で泊める民泊の仲介世界最大手、米エアビーアンドビーの国内利用者数は5月末までの1年間で約500万人に達した。民泊は訪日客を中心に夏の利用も増えるのは確実だ。9日には民泊を全国で解禁する住宅宿泊事業法(民泊法)が成立した。手ごろな料金で泊まれる施設が増えれば、インバウンド需要に一段と弾みがつく可能性はある。



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