南シナ海巡り対中強硬鮮明 米国務長官、上院指名へ 2017/1/24 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の国際面にある「南シナ海巡り対中強硬鮮明 米国務長官、上院指名へ」です。





 【ワシントン=鳳山太成】トランプ米新政権が南シナ海問題で中国への強硬姿勢を鮮明にしている。次期国務長官として米上院で承認される見通しの米石油メジャー最大手エクソンモービルの前最高経営責任者(CEO)ティラーソン氏はトランプ氏と同様、中国に厳しい姿勢で知られる。スパイサー米大統領報道官も23日、「南シナ海は公海」と強調。中国政府はこうした発言に反発を強めている。

 スパイサー米大統領報道官は23日の記者会見で「南シナ海は公海であり、米国は国益を守り抜く」と強調し、「中国の南シナ海進出を阻止すべきだ」とのティラーソン氏の主張にトランプ氏も同意していると説明した。国際法を無視して南シナ海で管轄権を主張し、軍事拠点づくりを急ぐ中国を両者は問題視する。

 オバマ前政権も中国が造成した人工島の12カイリ以内の海域に米軍の軍艦を送って「南シナ海は公海」と訴えてきた。抑止効果は薄く、中国は滑走路の建設など軍事拠点づくりを着々と進めたため、共和党などから弱腰と批判された。トランプ政権がより積極的な行動を取る可能性がある。

 ティラーソン氏は中国が領有権を主張する沖縄県・尖閣諸島が軍事力で奪われようとした場合は日米安全保障条約の適用範囲で、対日防衛の義務があると明言している。トランプ氏は中国大陸と台湾が一つの国に属するという「一つの中国」の原則に縛られずに貿易赤字の削減に向けた交渉に入ると主張する。「南シナ海」から「尖閣」「一つの中国」まで中国が譲れないカードを米国の大統領と国務長官がそろって持ち出せば、米中関係の摩擦が激しくなるのは避けられない。

 一方、対ロシアでトランプ政権は当面は関係の再構築を模索することになりそうだ。対ロ融和に関してトランプ氏とティラーソン氏に温度差があるからだ。

 ティラーソン氏はプーチン大統領と親しいなどロシアとの関係が深いが、米上院外交委員会の公聴会では「対ロ制裁は効果がある」と述べるなどロシアに厳しい発言を繰り返した。警戒する共和党タカ派から承認を得る狙いもあるとはいえ、トランプ氏ほどロシア寄りの姿勢を示していない。

 ティラーソン氏が対ロ融和に踏み切れない背景と言える動きもある。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、オバマ前政権が対ロ制裁を決めた昨年12月29日、トランプ氏の側近で、現在は国家安全保障問題担当の大統領補佐官を務めるフリン氏がロシアの駐米大使と電話したことの違法性を巡って米情報機関が調査した。

 米上院外交委員会は23日、ティラーソン氏を僅差で承認した。来週にも開かれる上院本会議でも承認される見通しでトランプ外交の顔となる国務長官に正式に就任する。



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