原油価格、低迷長期化へ OPEC増産、供給過剰 2015/08/25 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の国際面にある「原油価格、低迷長期化へ OPEC増産、供給過剰」です。





 【ロンドン=黄田和宏、ドバイ=久門武史】24日に約6年6カ月ぶりの安値をつけた原油価格の低迷が長期化するとの見方が強まっている。石油輸出国機構(OPEC)の原油市場でのシェア争いを優先する戦略があだとなり、過剰供給に歯止めがきかなくなっている。中国の景気失速懸念は根強く、需要の回復には時間がかかる可能性がある。

 WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は24日、一時1バレル37ドル台まで急落した。中国経済の減速が鮮明となり、商品価格全般に下落圧力が強まる。

 OPEC月報によると、加盟12カ国の原油生産量は3月以降、一貫して生産目標である日量3000万バレルを超過しており、7月には3150万バレルと約3年ぶりの高水準に達した。最大の産油国であるサウジアラビアは日量1035万バレルと5カ月連続で1千万バレルを超えた。2位のイラクも昨年を2割強上回る400万バレルを生産する。

 核合意を受け、米欧の経済制裁解除後にイラン産原油の供給が増える可能性が高まっている。イランの国営通信会社は8月中旬、イランが市場復帰した場合にはOPECの産出量が日量3300万バレルに達する可能性を指摘した。

 コメルツ銀行のユージェン・ワインバーグ氏は「他の加盟国が追加の供給増のために減産に応じることはイラン自身さえ期待していない」という。

 国際エネルギー機関(IEA)の予測では、2016年にはOPEC産原油への需要が3080万バレルに高まる見通し。それでも200万バレル相当の過剰供給が解消されないおそれが出ている。OPECは需給調整の能力を失っており、最近では非加盟国に減産を求める姿勢が鮮明だ。

 英調査会社エナジー・アスペクツは、過剰供給を解消するには「さらに原油価格が下落する必要がある」として、WTI原油が1バレル40ドルを下回る水準で当面はとどまる必要があるとみる。カナダ金融大手RBCキャピタル・マーケッツの商品戦略責任者のヘリマ・クロフト氏は、財政状況のもろいリビア、イラク、ベネズエラ、ナイジェリア、アルジェリアの5カ国を、OPECにおける「フラジャイル5」と名付ける。これらの国では「地政学上の不安定さが高まるリスクがある」という。

 比較的余裕があるサウジアラビアなども戦費調達などで財政が悪化しており、同国は6月、8年ぶりに国債発行に踏み切った。



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