台湾総統「国際情勢の変動に直面」 米中巡り警戒 内外メデ ィアと懇談 2016/12/31 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の国際面にある「台湾総統「国際情勢の変動に直面」 米中巡り警戒 内外メディアと懇談」です。





 【台北=伊原健作】台湾の蔡英文総統は12月31日、内外メディアと懇談し、台湾への圧力を強める中国について「かつての恫喝(どうかつ)の道へと戻ろうとしている」と批判した。中国は米台の接近に反発し、台湾の外交関係を切り崩す強硬姿勢を鮮明にする。「(2017年)前半は国際情勢の変動に直面する」と警戒した。

蔡氏は懇談で中国にひるまない姿勢も訴えた(31日、台北市の総統府)

 「北京当局は台湾を分断し、圧力を加え、さらに威嚇し恫喝するかつての道へと一歩一歩後退している」。蔡氏は台北市の総統府での懇談でこう指摘し、台湾は「圧力に屈せず、対抗の道にも戻らない」と訴えた。

 中国は台湾について中国の不可分の領土とする「一つの中国」の原則を掲げ、台湾独立を志向する民主進歩党(民進党)の蔡政権に圧力をかける。16年12月にはトランプ氏が蔡氏との電話会談に応じ、さらに「一つの中国」に縛られないと発言。中国は猛反発した。

 西アフリカの島国、サントメ・プリンシペは台湾に断交を伝えたわずか5日後の12月26日、中国と国交を樹立。中国の空母「遼寧」は直近の演習で台湾の東側を回り込む針路をとった。いずれも台湾に圧力をかける意図が働いたとみられ、蔡氏は「台湾人民の感情を傷つけ、両岸(中台)関係の安定を損なっている」と批判した。

 一方、トランプ氏の台湾接近への受け止めは複雑だ。米国が「一つの中国」の原則をどう扱うかについて「米国が自ら決めること」とコメントを避けた。中国は対米関係を重視せざるを得ず、反発の矛先は台湾に向かう。トランプ氏の揺さぶりが過剰になれば、中国の台湾への圧力が際限なく膨らむとの懸念がある。

 蔡氏は1月7日から中米4カ国の外遊を予定し、往路で米国のヒューストン、復路でサンフランシスコに寄る。トランプ氏の関係者と接触するとの観測もあるが「単なる一時的な立ち寄りであり正式な訪問ではない」とするにとどめた。

 蔡氏は「台湾の国防、経済、社会は対応力を有しており、変動を過度に恐れる必要はない」とひるまない姿勢も強調した。中国の圧力が強まっても、国民党の馬英九・前政権のように親中路線に転じる可能性は低い。1月20日に米大統領に就任するトランプ氏の動き次第で、米中台で改めて火花が散る可能性がある。



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