君たちはどう生き生きするか(4)客も同僚も外国人 2018/05/04 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の「君たちはどう生き生きするか(4)客も同僚も外国人」です。





「コンビニエンスストアでコーヒーをいれるには」「電子マネーはどう使う」「奈良のシカへの接し方は」――。

(画像:MATCHAの青木社長(中)は外国人社員を積極的に採用している)

外国人訪日客から「本当に役に立つ」と評判のサービスがある。2013年設立のMATCHA(東京・台東)が手がけるインバウンド特化型のウェブマガジンだ。

10の言語で記事

青木優社長(28)は「どの国の人かによって知りたい情報は違う」と話す。ウェブマガジンは英語や中国語からタイ語、ベトナム語まで10種類の言語に対応する。それぞれの編集には、それぞれの言語が使われている国や地域の出身の社員が加わるようにした。

この結果、日本人では気が付かない情報や話題が見つかるようになった。「いま台湾では日本の文房具が人気です。すぐに特集を組みましょう」といった具合だ。

青木氏の創業のきっかけは、イタリアを訪れたときに目にした光景だった。展示会で日本の漫画が人気を博していたが、日本企業の姿はほぼ無かった。「海外の人は本当の日本をもっと知りたがっているのでは」。こんな直感があたった。

日本を訪れる外国人客は17年で約2870万人に達し、消費のけん引役だ。5年で3倍に急増しており、十分にニーズを満たせていない場面は多い。柔軟に外国人と連携すれば、ビジネスチャンスは広がる。

少子高齢化が進む日本では、労働力としても外国人の存在感が高まる。

ウェブサービスのウォーブンテクノロジーズ(東京・港)。林鷹治社長(33)が4年前に立ち上げた会社は、40人の社員の半分以上が外国人だ。

同社は日本語のウェブサイトを海外の言語に対応させるといったサービスを手掛ける。創業メンバーは4人で、日本人は林氏だけ。自身は英語を話せなかったが、当初から世界で使えるサービスをめざしたため「自然と海外に目が向いた」。

人手不足補う

その後も海外に求人の門戸を開いてきた。日本ではエンジニアの不足が深刻で、人材は争奪戦の様相を呈している。外国人の採用を続けてノウハウもたまってきた同社では、「他社より人材を確保できている」(林氏)という。

リクルート出身の渡辺健太社長(29)は14年に独立してNODE(東京・港)を立ち上げた。手がけるのは、東南アジアの留学生が日本で就職し、その後も定着できるようにする支援だ。

渡辺氏は「日本の企業はまだ『外国の人はいずれ母国に帰ってしまうから』と考える傾向が強い」とした上で、「今後は外国人なしで事業の将来を考えられなくなってくる」と話す。

政府はインバウンド消費を2020年に4000万人、8兆円に増やす目標を掲げる。約130万人と5年で倍増した外国人労働者は今後も増える。技能実習を終えた外国人が再来日して働くなど、政府はさらなる拡大にも本腰を入れる。

外国人と共に仕事や生活をする場面が増えていくのは確実だ。接点を生かしながら自分の力も高める。日本の未来を活力あるものにするには、そんな柔軟さが必要だ。若者はお手本になれる。

=おわり

=おわり

水戸部友美、宗像藍子、渡部加奈子、広瀬洋平、竹内宏介が担当しました。



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