大機小機 伸び鈍る中国の石油・ガス需要 2015/07/01 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のマーケット総合2面にある「大機小機 伸び鈍る中国の石油・ガス需要」です。





 英国の石油メジャー、BPは、6月に2015年版のエネルギー統計を発表した際に、注目すべき変化として中国のエネルギー需要の伸びが鈍ったことに焦点を当てた。BPによると、昨年の中国の1次エネルギー需要は前年比2.6%増にとどまり、1998年以来の低い伸び率になった。

 経済成長の減速で電力や鉄鋼などの需要にブレーキがかり、最大のエネルギー源である石炭の消費は0.1%しか増えていない。

 大気汚染への対応、地球温暖化につながる二酸化炭素の排出の抑制という命題も加わった。原子力や自然エネルギーは2ケタの増加率だが、石油の消費量は12年が4.9%、13年が4.3%、14年が3.3%と、伸び率の低下が続く。12%超の増加率が続いていた天然ガス消費量も、昨年は8.6%増にとどまった。

 今年に入って中国の景気はさらに減速している。高齢化の影響もあり、今後も潜在成長率の低下が予想される。世界のエネルギー消費の4分の1近くを占めるようになった中国の需要の伸び悩みが、世界の原油やガスの需給に及ぼす影響にも注目する必要がある。

 中国の5月の原油輸入は日量550万バレルの水準で、前年同月を10.9%下回った。中国は原油価格が安い時に備蓄を積み増す傾向があり、月次の輸入量は必ずしも実需の強弱を反映しない。5月の落ち込みには、4月の輸入量が日量740万バレルと記録的な水準に達した反動もありそうだ。

 とはいえ、1~5月累計で前年同期比4%増という原油輸入量は、石油輸出国機構(OPEC)が見込んでいるほど中国の需要が強くないことを示唆する。

 天然ガスでは、中国の需要見通しについて下方修正が相次いでいる。ロシアなどからのパイプラインによるガス供給が増えると、数年中に中国向け液化天然ガス(LNG)供給が過剰になるとの見方もある。

 コストを度外視して中国が世界中の資源を買いあさる時代は、終わろうとしている。

 たとえば、カナダでの新規のLNGプロジェクトについて、中国企業関係者は「カネがかかりすぎ、現実的ではない」と語るようになった。こうした中国の変化に伴って、日本企業による海外資源開発事業のビジネス環境も変わる。

(花山裏)



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です