大規模訪中団で日中連携探る 対北朝鮮など念頭 2017/5/12 本 日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の総合面にある「大規模訪中団で日中連携探る 対北朝鮮など念頭」です。





 【北京=秋山裕之】安倍晋三首相は中国主導の広域経済圏構想「一帯一路」に関して北京で14、15両日に開く国際会議に自民党の二階俊博幹事長をトップにした訪問団を派遣した。習近平国家主席への親書も託した。同会議を通じて中国が目指す周辺各国への影響力拡大には警戒しつつも、対北朝鮮などでの日中連携の必要性が高まっていると判断。訪問団派遣で関係改善を探る。

 訪中団長の二階氏は12日、北京に到着し、釣魚台迎賓館で中日友好協会会長を務める唐家?元国務委員と会談した。両氏は「日中韓三カ国首脳会談を年内の早期に開催できれば日中関係にプラスになる」との認識で一致した。習氏を含めて中国政府要人との会談を調整している。

 国際会議に出席する訪問団には経団連の榊原定征会長や上田清司埼玉県知事に加え、政府からは松村祥史経済産業副大臣が加わった。今井尚哉首相秘書官は13日から現地入りする。首相の同行以外で首相秘書官が海外を訪問するのは異例だ。中国側は「オールジャパンの訪問団」と受け止めている。

 安倍政権はこれまでアジア諸国へのインフラ輸出などを巡り、中国政府と競い合っており、中国主導の「一帯一路」構想への協力には慎重姿勢を示してきた。中国が同構想を通じて周辺各国への影響力を強め、南シナ海などでの勢力拡大につながりかねないとの懸念もあったためだ。

 にもかかわらず今回の大規模な訪問団派遣には中国との関係改善を急ぐ必要があるとの判断が背景にある。核・ミサイル開発の強行を続ける北朝鮮情勢をめぐっては中国の役割が大きく、中国と連携する必要性は高い。トランプ米政権も中国への働きかけを強めている。首脳間の相互訪問の実現も目指す。

 訪問団のメンバー選定にはこうした政府の思惑がにじむ。中国側が要請していた世耕弘成経産相の出席は見送ったが、中国とのパイプがあり、与党を取り仕切る二階氏を派遣。首相に直結する今井氏も送り込み、表向きは政府の関与は薄めつつも、実質的には重量級の訪問団とした。中国側も二階氏を「副総理」級で待遇する。

 沖縄県・尖閣諸島や南シナ海の問題をめぐり、日中関係はぎくしゃくしてきた。2017年は日中国交正常化45年、18年は日中平和友好条約締結40年の節目だが、中国共産党は秋に重要人事を控え、当面は外交面で動きにくい状況が続く。18年まで見据え、足踏みが続く日中関係の関係改善に弾みをつける地ならしの時期と捉える。



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