家でおいしいコーヒーを(1) 毎朝の日課、イマイチ自信が… 焙煎店主の一杯、まるで違う 2015/06/29 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のくらし面にある「家でおいしいコーヒーを(1) 毎朝の日課、イマイチ自信が… 焙煎店主の一杯、まるで違う」です。





 早起きが苦にならなくなった50歳を過ぎてから、朝食を終えると必ず自分でコーヒーを入れるのが習慣になった。毎朝7時半、お気に入りの豆をミルでひき、先に仕事に出る妻との2杯分をハンドドリップで用意する。香ばしい匂いを吸い込みながら、ゆっくりとペーパーフィルターにお湯を注ぐのが、1日の始まりを意識する儀式にもなっている。

欠かせない嗜好品だからこそ、本当のおいしさが知りたい

 父親がコーヒー好きだったので、小学生のころから飲んでいたが、甘いコンデンスミルクをたっぷり入れていた。「こんな苦くて黒い液体をそのまま飲めるわけがない」と思っていた。今はブラック。毎日欠かせない嗜好品になったが、本当の意味でそのおいしさが分かっているのかと聞かれると自信はない。

 最近、近所にある自家焙煎(ばいせん)コーヒー店で豆を購入している。東京・水天宮前の「カフェ・カルモ」は、店の奥のスペースに赤い大きな焙煎機が置いてある。それまでスーパーで買っていたのだが、この店の豆を試してびっくりした。最初に蒸らす時、コーヒーの粉がスポンジケーキのようにみるみる膨れあがるのだ。立ち上る香りもふくよかで広がりがあるよう感じた。

 「焙煎して時間がたっていない新鮮な豆だからです」。マスターの関口恭一さん(50)が説明してくれた。スーパーの豆は焙煎から店頭で実際に購入されるまで何日もたってしまう。膨らみの差は粉にひいてからの時間が違うせいだと思って、ひき立てを飲むためにわざわざ電動ミルまで購入したのに。「羽根が回ってカットするタイプは粉にムラができることもある。すりつぶすタイプを勧めます」。

 お湯の温度も間違っていた。沸騰したのをすぐ使っていたが、温度が高すぎると雑味が出るし、苦味も強くなる。ペーパーフィルターで抽出する最適温度は、豆の種類や焙煎具合、器具などにもよるが、80度から85度だという。

 関口さんは大手コーヒー店に勤めた後、脱サラして4年前に店を開いた。日本スペシャリティコーヒー協会認定のコーヒーマイスターであり、店では初心者向けの珈琲(コーヒー)教室も開いている。

 実際にハンドドリップで入れてもらったコーヒーは酸味と苦味のバランスが取れ、甘みも感じられ、家で飲んでいるものとまるで違う。「要点さえつかめば、家でもおいしいコーヒーを入れることができますよ」。

 最近は新しいコーヒー文化「サードウエーブ」(第3の波)も話題になっている。ここは一つ、関口さんに入門してイチから教わってみよう。

(この連載は北川和徳〈55〉が担当します)

私は… ワインに中国茶、薫製作りと、一時のブームにすぐはまるお調子者。今度はコーヒーかと家族はあきれている。



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