家でおいしいコーヒーを(2) 蒸らしのお湯2ミリの太さで 震えよ止まれ 豆よ膨らめ 2015/06/30 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のくらし面にある「家でおいしいコーヒーを(2) 蒸らしのお湯2ミリの太さで 震えよ止まれ 豆よ膨らめ」です。





 自家焙煎(ばいせん)コーヒー店「カフェ・カルモ」の珈琲(コーヒー)教室では、まず、コーヒーの歴史、栽培や収穫の様子などを学ぶ。

お湯は同じペースで注げれば1度でもよい

 コーヒーの木になる赤い実の種を乾燥させたのがコーヒー豆。生産地から出荷されたときはグリーンだが、高温で焼く焙煎によって見慣れた茶色になる。その成分を抽出した液体がコーヒーだ。

 今のように飲まれるようになった時期は不明だが、まずオスマン帝国などイスラム世界で普及した。コーヒーの代名詞ともいえるモカとはイエメンの港名。17世紀半ばまではエチオピアとイエメンだけで栽培され、この港から出荷されていたそうだ。イスラム、オスマン……40年ちかく前、高校時代に教わった世界史を少し思い出す。

 苗木がオランダ人によって外に持ち出されると、欧州の植民地のうち、栽培に適した赤道を中心とする南北回帰線に挟まれた地域に広まった。国内でも沖縄や小笠原諸島の一部で栽培されているという。国産は店で見たこともないが、どんな味だろうか。

 教養編の後は、いよいよ実習。ペーパーフィルターによるハンドドリップだ。お店で使っているバッハ式というドリッパーを使う。東京都台東区にある自家焙煎コーヒーの名店「カフェ・バッハ」が開発した。マスターの関口恭一さんが開店の際の相談に乗ってもらった店でもあるという。ペーパーフィルターを使う場合の豆のひき方は粉というより粒という感じの粗さの中びき。1人分12グラムを入れて平らにならす。ここから大事なポイントとなる最初の蒸らし。焙煎後の豆は炭酸ガスを含むので、それを除いて香りやうまみを上手に取り出せるようにする。

 温度計で確認した82度前後のお湯を少しずつ中央に注ぐ。「コーヒー粉の上にお湯をのせる感覚です」。2ミリの太さで粉に真上から落とすのがコツ。手が震えてなかなかうまくいかないが、ひじを体につけるとかなり正確な作業ができる。粉にお湯がしみ渡ったら約30秒待つ。ガスによってコーヒー粉がみるみると膨らんでくる。

 後は中央に「の」の字を描くようにゆっくりとお湯を注いで一杯分130ミリリットルのコーヒーを抽出する。ここは2度にわけて注ぐやり方が一般的なのだが、同じペースで注げれば1度でも構わないそうだ。大事なのは、お湯を全部落とさないうちにサーバーから外すこと。出がらしが含まれて雑味がでてしまう。

 ドリッパーには結構、きれいに均一な層が残った。関口さんが味を見てくれた。「なかなか上手に入っていると思いますよ」。苦すぎず、上品な酸味を感じる。甘みもあるようだ。我ながらかなりおいしいと満足できた。

ひと言子どもの頃から手先が不器用であだ名は「ブキ」だった。少しずつお湯を注ぐなんて繊細な作業は最も苦手だ。



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