富士ゼロックス不祥事で管理部門統合 経理・監査9月までに 2017 /7/15 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の総合面にある「富士ゼロックス不祥事で管理部門統合 経理・監査9月までに」です。





 富士フイルムホールディングス(HD)の古森重隆会長兼最高経営責任者(CEO)は14日、日本経済新聞の取材に応じ、子会社の富士ゼロックスで起きた会計不祥事を受けて、経理や監査部門を9月までに統合する方針を明らかにした。今後は富士ゼロックスの成長戦略の策定にも深く関与し、今夏に発表する2018年3月期から3年間の中期経営計画に盛り込む考えを示した。

 富士ゼロックスでは10~15年度にかけて、ニュージーランドとオーストラリアの販売子会社が会計を操作し、累計で375億円の損失が発生した。複合機のリース取引にからんで、売り上げを過大に計上していた。

 古森氏は「ニュージーランドのトップにインセンティブが付くボーナスがあり、不適切な会計処理をしていた」と指摘。「会社の信頼感を傷つけるような起きてはいけない出来事が起きてしまった」と語った。海外子会社に対する関与の甘さがあったとし、「我々も責任を感じている」と述べた。

 富士ゼロックスの栗原博社長を除いて6人の役員が退任する一方、古森氏が富士ゼロックス会長を兼務するなど富士フイルム側から計7人の役員を派遣した。今後は「ガバナンス(企業統治)教育を徹底的にやり直す」との考えを表明。栗原氏は主に営業を担い、技術や経理は富士フイルム側が送り込んだ役員が担当する。「富士ゼロックスの力を阻害することにはならない」とも語った。

 富士ゼロックスは連結の売上高の半分近く、営業利益の4割を稼ぎ出し、グループの中でも独立心が強い。これまでは富士フイルム側から主要ポストに送り込む人材を最小限に抑えてきたほか、細部にわたる経営判断を任せてきた。

 古森氏は「大人に対して口を出さない方がいいと思っていた。あのクラスの会社に対するガバナンスのやり方の一つだと思う」と話した。富士ゼロックスへの管理が不十分だったとの認識を示したものだ。

 ガバナンスの刷新に向けて経理や監査の部門を9月までに富士フイルムHDと統合する方針を示した。資金の不透明な運用を防止すると同時に富士フイルム側が経営の監視も担う体制を整える。法務部門などの統合も検討する。7月中に富士フイルムHDの助野健児社長をトップにした「コーポレートガバナンス強化委員会」を立ち上げて、詳細を詰める。

 富士フイルムHDは9月までに18年3月期から始まる3年間の中期経営計画を公表する方針。富士ゼロックスの経営方針に富士フイルム側の関与を強める。古森氏は「富士ゼロックスの良さである営業力や製品力に富士フイルムのコーポレートガバナンスの強さなどを加える」と述べた。

 複合機販売に文書管理やIT(情報技術)を組み合わせ、サービスを中心に売上高を伸ばす戦略を加速する。富士ゼロックスに対し、富士フイルムHDが75%、米ゼロックスが25%という出資比率は当面、変えない考えも示した。富士フイルム、富士ゼロックス、米ゼロックスの3社での連携も強める。

 77歳の古森氏は富士フイルムHDのCEO職について「少なくとも2~3年はやらないといけない」と述べた。不適切会計が起きたことで経営体制の見直しに取り組む必要があるため、中期的に続投する意向に傾いたとの考えを示した。グループのガバナンス強化に取り組みながら、後継者の育成を急ぐ方針だ。



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