心の健康学 希望でつらさ和らぐことも 2017/11/20 本日の 日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の健康面にある「心の健康学 希望でつらさ和らぐことも」です。





 うつ病などの精神疾患は、こころの病といわれることもある。こうした精神的変調は体にも変調を引き起こす。精神面のバランスが崩れることで、ホルモンや自律神経のバランス、免疫の働きが崩れるからだ。

 逆に、身体面の不調が精神的な変調を引き起こすこともよく知られている。風邪をひくと気分が沈みやすくなるのは、そのよい例だ。このように精神状態と身体の状態が影響し合うことを心身相関と呼ぶが、それは痛みにも当てはまる。

 痛みに個人差があることはよく知られていて、同じ病変でも人によって痛みの感じ方は違う。私たちが痛みを感じるときには「苦痛」という言葉で表す身体的な痛みと「苦悩」という言葉で表す精神的な痛みの2つを感じているからだ。

 同じ身体的な痛みを感じていても、その痛みのためにどの程度悩むかによって、感じる痛みの程度は違ってくる。だからといって、こころをしっかり持てば痛みが弱まるというわけではない。無理にこころをコントロールしようとすると、かえってつらくなる。

 そうしたとき、痛みは痛みとして受け止めながら、先への希望がみえればつらさが和らぐ可能性がある。このことを考えたのは、生まれてくる子にどのように育ってほしいか、将来の希望について妊娠中に話し合うことで、出産時の痛みを軽くする工夫をしている産科医と話す機会があったからだ。

 将来の夢や希望を自覚することはもちろん、そのような話ができる医療者や家族がいる安心感も痛みに影響するのだろう。

(認知行動療法研修開発センター 大野裕)



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です