心の健康学 退職後に沈む心 関心あることに時間を 2017/2 /19 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の日曜に考える面にある「心の健康学 退職後に沈む心 関心あることに時間を」です。





 年度末が近づいてきた。3月いっぱいで定年になってこれまでの仕事から離れる人も多いのではないだろうか。こうした生活の大きな変化は、こころや体にかなり負担になることがわかっている。

 職場から離れなくてはならなくなって落ち込む人は少なくない。とくに仕事一筋に頑張ってきた人は、仕事から離れることにストレスを感じやすい。いちずに頑張ってきたということは、それだけ仕事と一体化していたということでもあるからだ。そこから離れることで大きな喪失感を体験することになる。

 仕事に限ったことではないが、大切なものを失ったと思うと心が沈み込む。一人置き去りにされたような心細さを感じたりもするだろう。そうしたときには、趣味でもボランティアでも、自分が関心を持っていたことに時間を使うようにすることが役に立つ。

 仕事をしているときにそうしたことを始められていればよいのだが、なかなかそうした余裕はなかったかもしれない。だからといって、そうした自分を責めても問題が解決するわけではない。退職してからでも遅くはない。まだこの先、10年、20年ある。少し時間をかけて、楽しいことややりがいのあることを少しずつ始めてみることだ。

 こころに元気が無くなったときには、自分が関心を持っていることや楽しいことをしていると少しずつ元気が戻ってくることを示す科学的根拠がたくさん報告されている。退職後は自分が自由に使える時間がたくさんある。その時間をいかして、充実した生活を送るようにしていきたい。

(認知行動療法研修開発センター 大野裕)



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