戦略を聞く お金どう使う(2)増配継続が経営者の使命 ユニ・チャーム社長 高原豪久氏 2015/06/05 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の投資情報面にある「戦略を聞く お金どう使う(2)増配継続が経営者の使命 ユニ・チャーム社長 高原豪久氏」です。





 ――2015年12月期の連結純利益は440億円を見込んでいます。前期に決算期を変更したため単純比較はできませんが、実質的に過去最高を更新します。高収益が続く中、成長投資と株主還元のバランスをどう考えていますか。

 「前期の自己資本利益率(ROE)は年率換算で11.5%だった。これを20年12月期までに15%に高める目標に沿って資金の使い方を考えていく。新興国を中心に海外で高水準の設備投資を続けて収益を伸ばす一方、株主還元を毎年増額して自己資本の積み上がりを抑える」

 ――株主還元の具体的な方針は。

 「総還元性向(純利益に対する自社株買いと配当の比率)は50%を目安としている。これまでもおおむね50%前後を保ってきた。配当と自社株買いの割合は2対3としている」

「増配は15年12月期で14期連続となる。短期的にどっと配当を出しても安定保有する株主の支持は得られない。少しずつでも増配を続けることが経営者の使命だと考えている」

 ――新興国では米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)や花王などとの競争が激化しています。

 「増産投資の手を緩めるわけにはいかない。今期の設備投資は500億円を計画している。12年3月期までは年400億円ペースだったが、新興国展開を加速するために増額した。売上高に対する比率は7%弱と海外大手の平均である5%を上回る。投資額の3分の2が海外だ」

 「今期は上期にインドで紙おむつの第2工場を稼働させる。進出して10年近くたち、シェアも上がってきた。来期にはようやく黒字化できそうだ。前期にはブラジルに進出し、さらにアフリカへの本格進出も検討している。国数が増えてきたので、グローバルに資金を一括管理する仕組みを導入したい」

 ――15年1~3月期は実質で前年同期比8%の営業減益でした。新興国に変調は起きていませんか。

 「1~3月期は販売促進費を増やしたが、期待ほど売り上げがついてこなかった。短期的に計画が狂うのはよくあることだ。今期の業績見通しの達成には自信を持っている」

 「当社が60%強のシェアを持つインドネシアの紙おむつの使用率はまだ40%程度と低い。競争が激しい中国も地方都市の需要は旺盛だ。当社が技術的に先行しているパンツ型紙おむつが中国市場に浸透してきていることも好材料だ」

 ――海外でM&A(合併・買収)は検討していますか。

 「技術面で紙おむつや生理用品の参入障壁は高い。競合相手が少ないので、M&Aの選択肢はほとんどない。進出先で一から事業を立ち上げた方がうまくいく。現地ニーズをくみ取った製品を開発し、現地生産体制を整備して短期間で全国に販売網を構築するのが当社の勝ちパターンだ」

 ――国内では訪日外国人によるインバウンド消費が活発です。国内投資を増やす考えはありますか。

 「昨年は業界全体で紙おむつや生理用品など紙製品の国内販売額の2割を外国人が占めた。工場の余力はあり、インバウンド需要が増えても現時点で投資する必要はない。勤務体制を見直して稼働時間を伸ばせば対応できる」



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