戦略を聞く お金どう使う(5)神戸製鋼所・川崎博也社長 発電所に2000億円、賃上げも 2015/06/011 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の投資情報面にある「戦略を聞く お金どう使う(5)神戸製鋼所・川崎博也社長 発電所に2000億円、賃上げも」です。





 ――2015年3月期の連結経常利益は1千億円を超え、前倒しで16年3月期が最終年度の中期経営計画の目標を達成しました。業績回復の果実をどう配分しますか。

 「鉄鋼やアルミの素材、油圧ショベルなどの機械、電力の卸販売という3つの柱を育ててきた成果が出ている。13年3月期に11年ぶりの経常赤字となって以来、この悲惨な状況を繰り返さないという危機感でやってきた」

 「今期の経常利益は(機械事業の減速で)前期比7%減の950億円の計画だが、当然1000億円は超えたい。未定としている年間配当(前期は4円)も利益を反映した水準にしなければならない」

 「業績回復で社員にも利益を還元できる余力が出てきた。15年に2千円のベースアップを実施。リーマン・ショック後に労使で交渉してきた賞与の決め方も、6年ぶりに業績連動方式に戻した。社員の積極的な取り組みを後押しし、勝ち残っていく」

 ――昨年は24年ぶりの公募増資などで約830億円を調達しました。

 「20年をメドに経常利益で2000億円を目指す。実現すれば07年3月期の過去最高(1832億円)を更新する。大切なのは成長投資を続けることだ。今期の設備投資は連結ベースで1200億円を計画しており、今後1~2年は高い水準が続く」

 ――収益力をどう高めていきますか。

 「売上高の4割を占める鉄鋼は国内でものづくりの競争力を高める。17年をメドに神戸製鉄所(神戸市)の高炉を止め、粗鋼を生産する上工程を加古川製鉄所(兵庫県加古川市)に集約する。年150億円のコスト削減を想定しているが、これは最低ライン。必ずコスト削減額を上乗せしたい。上工程が終われば次は圧延などの下工程にとりかかる。利益率の高い鋼材の品ぞろえを広げる」

 ――鉄鋼以外の収益源も広げてきました。

 「電力の卸販売には02年に参入した。前期の経常利益は約170億円と全体の2割弱を稼ぐ。20年3月期から栃木県で東京ガス向けの発電所、神戸製鉄所の高炉の跡地に関西電力向けの発電所を順次稼働させる。電力の供給量は現在の3倍弱に増える」

 「例えば、神戸製鉄所の高炉跡地に造る発電所は2000億円程度の投資が必要になりそうだ。電力の卸販売は長期の契約がベースなので、安定した収益が見込める」

 「発電所の建設に必要な資金は事業の利益を返済に充てるプロジェクトファイナンスを活用する可能性が高い」

 ――機械はグループ会社の再編や海外への投資を計画しています。

 「16年4月に油圧ショベルとクレーンの事業会社を統合させ、開発や調達のコストを削減する。米国でも16年に現在建設中の油圧ショベルの工場が稼働する予定だ」

 ――グローバルにはKOBELCO(コベルコ)ブランドを掲げています。鉄鋼以外の事業の構成比が増すなか、社名を変える考えはありませんか。

 「100年後にコベルコがいいという判断はあるかもしれないが、現時点で社名を変えるつもりはない。持ち株会社化は選択肢の一つだ」



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