戦略を聞く お金どう使う(6) 京セラ・山口悟郎社長 電子・車部品でM&A狙う 2015/06/12 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の投資情報面にある「戦略を聞く お金どう使う(6) 京セラ・山口悟郎社長 電子・車部品でM&A狙う」です。





 ――手元資金は2015年3月末時点で約3500億円と豊富です。どのように使いますか。

 「創業者が一代でつくった会社で、お金に苦労してきた。手元資金はある程度こだわって持っておきたい。内部留保が多いといわれるが、リーマン・ショックのような事態があっても乗り切れる。景気の良いときも悪いときも、手元資金があれば長期的な視野に立って経営を進めていける」

 「もちろん成長投資にも資金を使っていく。電子部品や自動車関連で自社が持っていない事業分野を手に入れるため、M&A(合併・買収)を進めたい。過去は数百億円規模の買収が多かったが、会社の規模が大きくなっているので、1千億円を超えるM&Aがあってもおかしくない」

 ――08年に実施した三洋電機の携帯電話事業の買収(476億円)のような大型のM&Aは最近、実現していません。

 「大きな案件になるほど、(相手先の企業は)複数の事業を手掛けている場合が多い。まとめて買収して不要な事業をはき出すというのはよくない。一緒になる以上は従業員の面倒も含めてみないといけない。数字のメリットだけでなく、京セラの経営哲学と合う会社かどうかが大切だ」

 ――遅くとも18年3月期に連結売上高を2兆円(今期予想1兆6000億円)とする目標を掲げました。

 「自動車やスマートフォンなど部品事業の市場シェアをスピード感を持って上げていく。車載用のカメラ部品はまだまだシェアが低く、引き上げの余地がある。今期予想では、多くの事業は10%以上の増収となるが、一部の事業で縮小するものがあり、全社では年5~6%の伸びにとどまる。既存事業の増収率を15%程度に引き上げるとともにM&Aも活用して、早く2兆円を達成したい。産業用燃料電池など新規事業にも積極的に投資していく」

 「売上高税引き前利益率は15%(16年3月期予想は11.5%)を目標にしている。徹底した原価低減が京セラの強みだ。例えば太陽電池は多様な工程を社内で手掛けており、コスト低減の余地が大きい」

 「税引き前利益の過去最高は01年3月期の4002億円だ。当時は関連会社だった旧・第二電電(DDI)が旧・KDDなどと合併したことに伴う特別利益があり、これを除くと約2200億円が実質的な過去最高水準と考えている。今期の見通しが1840億円だから、だいぶ近づいている。3年以内に、この水準を更新したい」

 ――自己資本利益率(ROE)は前期実績で5.6%でした。

 「ROEは重要な指標だと認識しているが、それだけでは経営を判断できないことがある。資本を圧縮すればROEは高くなるが、それがいいとは思わない。利益を最大にし結果としてROEを高めていく」

 ――一方、自己資本比率は73%でした。株主への利益配分を増やす余地がありそうです。

 「株主には長期で株を持ってもらいたい。こうした長期保有の株主に対しては配当で応えるべきだと考えている。連結配当性向の目安は14年3月期に、それまでの25%から30%に引き上げた。当面は見直すことは考えていないが、利益の総額を伸ばして増配をしていく」



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