所得税改革3年程度かけ実現 宮沢自民党税調会長 2017/11/10 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の経済面にある「所得税改革3年程度かけ実現 宮沢自民党税調会長」です。





 自民党の宮沢洋一税制調査会長は9日、日本経済新聞のインタビューで改めて所得税改革への意欲を示した。今後3年ほどかけて実現を目指す。各種控除を見直して所得の再分配を強化するほか、多様な働き方を税制面で後押しする狙いもある。ただ、高額所得者の負担が重くなりすぎると働く意欲をそぐ懸念もある。納税者の財布に直結するだけに丁寧に議論を進める。

 宮沢氏は「今年は基礎控除と給与所得控除の見直しを議論する」と表明した。所得税改革は課税所得の計算にあたり一律38万円を差し引ける基礎控除や給与から一定額を差し引く給与所得控除を見直す大がかりなものとなる。

 所得税は所得金額から基礎控除など一定額を引いた上で税率をかける。税率は所得額につれて高くなる累進構造になっており、高所得者ほど控除の恩恵が大きくなる。宮沢氏は「逆進的なものをどう考えるのかという観点がある」と指摘。基礎控除については、高所得者の控除減額や低所得者に有利な税額控除方式の導入を検討するとした。

 給与所得控除は会社員が実際にかかった経費ではなく、概算で一定額を給与収入から差し引く仕組み。副業やフリーランスとして働く人が増え、システムエンジニアなど企業に雇用される労働者に近い「雇用的自営業」は自営業者の3割弱にまで拡大した。会社員中心の税制は時代遅れになりつつある。

 宮沢氏は「請負契約などの形態で仕事をしている人が多くなっている」と強調。働き方の変化を踏まえて見直しを検討する。高額な報酬を得ている高齢者の年金課税も見直す方向だ。

 もっとも一連の改革は高所得者の負担を増やし、低所得者の負担を減らす方向になる。宮沢氏は「2019年度改正、20年度改正まで視野に入れなければいけない」と指摘。「相当に慎重な議論をしないといけない。性急に結論を出せる話ではない」と述べ、慎重に議論を進める意向をにじませた。

 所得税改革は「取れるところから取る」という批判もつきまとう。高所得者狙い撃ちの増税は働く意欲を阻害しかねない。宮沢氏も「勤労意欲をそぐことがあっては身もふたもない」と話した。

 加熱式たばこの税率引き上げは「どの程度まで上げられるか考えないといけない」と話した一方、紙巻きたばこについては「私の中で(税額を)上げるという判断はしていない」と述べるにとどめた。森林整備に充てる新税の森林環境税は「消費増税の導入後にならざるを得ない」としながらも導入する方針を示した。



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