日銀追加緩和 揺れる判断 根強い円高圧力/政策効果見極め 今週決定会合、行内には見送り論 2016/04/24 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の総合・経済面にある「日銀追加緩和 揺れる判断 根強い円高圧力/政策効果見極め 今週決定会合、行内には見送り論」です。





 日銀は27~28日に金融政策決定会合を開く。円高や原油安を背景に2016年度、17年度の物価見通しを下方修正する見込みで、市場では追加金融緩和への期待が高まっている。日銀内では導入したばかりのマイナス金利政策の効果を見極めたいとの声が多いが、今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果も踏まえ、追加緩和が必要かどうか最終判断する。

市場の期待先行

 22日のニューヨーク外国為替市場で円相場は約3週間ぶりとなる1ドル=111円台後半まで急落した。わずか1日で2円以上も円安が進んだのは、一部通信社の報道をきっかけに日銀が追加緩和に踏み切るとの見方が広がり、これまで円を買っていた投機筋が一斉に円売りに動いたためだ。

 緩和観測が高まりやすくなっている背景には、世界経済の減速で円高圧力が強まっていることがある。円相場は11日に107円台半ばまで上昇。14日には麻生太郎財務相が「(通貨安競争を避けるというG20の合意は)金融政策を制約しない」と語り、円高がこのまま進めば日銀は追加緩和に動かざるを得ないとの見方が広がった。

 さらに、日銀が目指す物価上昇率2%の達成が難しくなっていることも、緩和観測を強めている。日銀は生鮮食品を除く消費者物価指数(CPI)の上昇率を16年度0.8%、17年度1.8%と予測しているが、今回の会合で16年度は0%台前半から半ば程度、17年度も1%台半ば近くに下方修正する見込みだ。

 17年度前半ごろとしている2%目標の達成時期も先送りする可能性がある。日銀企業短期経済観測調査(短観)などの各種調査によると、企業や家計の物価上昇期待も弱まっており、デフレ心理への逆戻りを避けるためにも日銀の追加緩和は必要との見方がある。

物価なお強気

 もっとも、日銀内では今のところ追加緩和に慎重な声が多い。人手不足で非正規労働者を中心に賃金は上がりやすくなっており「物価の基調は崩れていない」(幹部)との強気の見方がある。原油安や円高の勢いも鈍りつつあり、金融市場の動揺が落ち着けば人々の物価上昇期待も再び高まるとの読みもあるようだ。

 日銀のマイナス金利政策は1月に導入を決めたばかりで、まだ効果が浸透していない。三菱UFJフィナンシャル・グループの平野信行社長が「(企業や家計の)懸念を増大させている」と語ったように、政策への理解も進んでいない。追加緩和よりもまずは政策効果を見極めるべきだとの意見が日銀内にはある。

 判断のカギになるのが26~27日に開くFOMCだ。米国の利上げ姿勢に変化があれば、金融市場が再び動揺しかねない。日銀は強弱両方の材料をてんびんに掛けた上で、追加緩和が本当に必要かを最終判断する。



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