月曜経済観測 スマホ経済の行方 働き方改革で投資拡大 LINE社長出沢剛氏 2017/2/20 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の総合面にある「月曜経済観測 スマホ経済の行方 働き方改革で投資拡大 LINE社長出沢剛氏」です。





 個人や企業の活動に欠かせない存在となったスマートフォン(スマホ)。どんなサービスが消費され、今後どんな市場が有望なのか。対話アプリを手がけるLINEの出沢剛社長にスマホ経済の動向を聞いた。

 ――日本の個人向けサービスの手応えは。

 「スマホ利用者が増え、それに使う時間もお金も伸びている。LINEのコンテンツは顧客の世代が幅広い。手軽に遊べるゲームは30代の女性、有料の漫画は30~40代の利用が目立つ。スマホによってネットとリアルな生活が混じり合い、商機が膨らんでいる」

 ――格安スマホの仮想移動体通信事業者(MVNO)サービスを始めました。

 「データ通信費が負担だと感じる人は多い。LINEをストレスなく使える設計とし、価格を抑えた結果、子供の見守りや、祖父母と孫のテレビ通話といった用途が生まれている。MVNOはネットに詳しい人向けというイメージだったが、今年は大衆化する」

 ――個人消費の全体像をどう見ますか。

 「モノの所有を求めた過去の世代とは違う価値観の人が増え、必ずしも個人消費が底堅いとは言えない。いいものにはお金を使うが、選球眼は厳しい」

■労働時間を可視化

 ――企業の投資意欲は。

 「働き方改革の流れを受け、投資への関心は高い。企業は業務の効率を上げるため、労働時間を可視化して無駄を省く必要がある。円滑な社内コミュニケーションのためLINEを使いたいとの声は強い」

 「コールセンターでの顧客対応に電話ではなくLINEを使う企業の動きもある。LINEならひとりで同時に3~4件処理できる。こういうセンターの求人には募集枠の何倍も応募がある。若者を中心に電話で話すのはおっくうという人が多い。求職者も新しい働き方を求めている」

 「ネット広告はスマホ、ソーシャル、動画の3分野を軸に成長が続く。広告主の裾野は広い。LINEの中小企業向け広告サービスは、国内だけで130万件以上の利用がある」

■東南アは大市場

 ――タイや台湾などに注力するアジア事業は。

 「ひとりあたりの国内総生産(GDP)が伸び、みな豊かになっている。かつて東南アジアでゲームビジネスは無理といわれたが、いいゲームならお金を払って遊んでくれる。中間層が厚くなる大市場だ」

 ――人工知能(AI)はどんな需要を生みますか。

 「AIに話しかければ何でも答えてくれる世界になる。使う機器はイヤホンや眼鏡など様々な可能性がある。例えば地図サービスは、スマホ画面を見て目的地に行くのではなく、機器が音声で道案内してくれるだろう。ポスト・スマホ時代に向け研究開発を始めた」

 ――情報まとめサイトで不適切な情報が多数見つかり、ネット業界への信頼が揺らぎました。

 「まとめ作成者の経歴や経験を審査し、読む人が情報の信頼性を判断しやすくするなどの対策をとりたい。一方、学校に出かけネットの使い方を教える授業などを昨年は2千回以上、実施した。生活に密着したインフラの運営者として責任があると考えている」

(聞き手はコメンテーター 村山恵一)

 いでざわ・たけし 週末、仕事を忘れて育児に励みリフレッシュする。43歳。



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