朴槿恵外交、米中に板挟み 中国の抗日式典、出席か否か 韓国国内は賛成が大勢 2015/08/12 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の国際1面にある「朴槿恵外交、米中に板挟み 中国の抗日式典、出席か否か 韓国国内は賛成が大勢」です。





 【ソウル=峯岸博】韓国政府が、9月3日に中国で開かれる抗日戦勝70周年記念式典への対応をめぐり米中両国の板挟みになっている。朴槿恵(パク・クネ)大統領の式典出席について「諸般の事情を考慮し、慎重に検討している」と青瓦台(大統領府)の報道官は発言。韓国内では中国の求めに応じて出席すべきだとの意見が強まっている。ただ、朴氏の決断は米韓同盟や日韓関係にも影響する可能性がある。

 「戦後70年」に向け、中国は早くから動きだしていた。習近平国家主席は昨年7月に韓国を訪れた際、今年の抗日式典を中韓合同で開くよう呼びかけた。その後も中国政府は機会があるごとに朴氏の出席を求めてきた。

 韓国にとって中国は最大の貿易相手国。日米両国の貿易額の合計を上回る。日米の懸念を振り切って中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を決めたのも、巨大市場を抱える中国抜きでは成り立たない輸出立国の現状がある。

 北朝鮮問題でも中国を頼みとする。南北間では軍事境界線を挟む非武装地帯(DMZ)に仕掛けられた地雷を踏んだ韓国軍兵士2人が重傷を負う事件が起きたばかりで、緊張が高まっている。

 韓国世論調査会社リアルメーターが11日発表した調査では、朴大統領が中国での式典に「出席すべきだ」が51%で「欠席すべきだ」の20%を上回った。式典前後に検討される安倍晋三首相の訪中も韓国政界には気がかりだ。羅卿●(たまへんに爰、ナ・ギョンウォン)国会外交統一委員長(与党セヌリ党)は同日のラジオ番組で「疎外されるよりは参加する方がよい」と語った。

 ただ、朴氏訪中のリスクは小さくない。欧米の大半の首脳は式典参加に慎重姿勢を崩していない。北京での大規模な軍事パレードで朴氏が習主席らと並んだ場合、その存在が際だつのは間違いない。「それが中国の狙いだ」とソウルの外交筋はみる。

 南シナ海などをめぐり中国と摩擦を抱える米国は憂慮を抱く。中韓が歴史問題で共闘する構図は日韓と同盟を組む米国には望ましくないからだ。韓国政府内にも米国への配慮から朴氏訪中への慎重論があり、6月に中東呼吸器症候群(MERS)のあおりで延期された大統領の訪米日程をまず再設定したうえで、訪中を決めるべきだとの声もある。

 従軍慰安婦問題の年内決着をめざす朴氏は年内の安倍首相との会談をにらみ日本との関係改善を探っている。「抗日」と銘打った式典に韓国大統領が出席すれば日本国内の反韓感情を刺激し、安倍首相の判断にも影響しかねない。

 韓国政府には、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の出方を見守っているフシもある。北朝鮮は式典への態度を明らかにしていない。南北のトップ2人が北京で顔を合わせることになれば、接触を試みるのかどうか、接触する場合は議題はどうするのかなど新たな難題を抱える。



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