比大統領「仲裁判決を支持」 施政方針演説で南シナ海に言及 2016/07/26 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の国際面にある「比大統領「仲裁判決を支持」 施政方針演説で南シナ海に言及」です。





 【マニラ=佐竹実】フィリピンのドゥテルテ大統領は25日の施政方針演説で、南シナ海問題を巡るオランダ・ハーグの仲裁裁判所の判決について、「強く支持し、尊重する」と述べた。自国の主張が全面的に認められた判決について、ドゥテルテ氏が公式に態度を明らかにするのは初めて。判決の棚上げを迫る中国の呼びかけを否定し、法の支配を重視する日米などと歩調を合わせた。

 ドゥテルテ氏は25日、マニラの国会で6月末の就任後初めて演説した。南シナ海問題に触れ、「我々は仲裁裁判の判決を強く支持し尊重する。(判決は)紛争の平和的解決に向けた努力に大きく貢献する」と述べた。ただ中国を名指しせず、一定の配慮も見せた。全体で1時間半の演説時間のうち、南シナ海問題に触れたのは約1分だった。

 国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所は12日、南シナ海のほぼ全域に主権が及ぶと主張する中国の「九段線」について法的根拠がないとの判決を出した。南シナ海での中国の軍事化を懸念する米国や日本は、仲裁裁判の判決受け入れを拒否する中国をけん制しており、同盟国の意向を重視した。

 得意のジョークも交えた演説の大半をあてたのは、国内問題だった。南部ミンダナオ島のイスラム教徒との和平について、「不信の歴史を終わらせよう」と呼びかけた。アキノ前政権時代に前進した和平プロセスを確かにし地方の経済成長につなげる考えだ。まん延する薬物の問題については、「犯罪、薬物、汚職との戦いに人生をささげる」と決意を述べた。

 選挙期間中に見せた過激な「ドゥテルテ節」ものぞかせた。犯罪者の取り締まりについて、「慈悲は見せない。薬物の売人が獄中に入るか、土に埋まるまでやめない」と語気を強めた。ドゥテルテ氏は「犯罪者を殺害する」として有権者の支持を集めて当選した。地元紙によると、就任からこれまでに薬物関連で約3500人が逮捕され、約300人が殺害された。

 「人権は人間の尊厳のためであり、国家を破壊する言い訳にはならない」とも述べた。人権を無視した超法規的殺人などには批判もあるが、薬物のまん延に直面する国民からの支持は厚い。直近の世論調査では、同氏の信頼度が約9割と過去最高を記録した。

 大統領は年に1回、施政方針演説を行う。歴代大統領の演説では、出席者やその妻が豪華に着飾ることが注目され、ファッションショーと皮肉られた。ドゥテルテ氏は、派手に着飾ることは国民のためにならないとして以前からこうした風習を否定していた。今回の演説では出席者に簡素な服装で臨むことを指示し、本人はシャツの胸を大きくはだけて演説した。



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