注目企業 投資家に語る(1) 新興国でM&A攻勢 LIXILグループ 藤森義明社長 2013/11/27 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の投資・財務面にある「注目企業 投資家に語る(1) 新興国でM&A攻勢 LIXILグループ 藤森義明社長」です。





 企業収益の回復の足取りが力強さを増す中、株式市場は各社の次の一手に目を凝らす。潤沢な手元資金をどう使い、投資拡大やM&A(合併・買収)など、どのような経営戦略を描くのか。注目企業のトップに語ってもらう。1回目は、海外事業強化に向けて米アメリカンスタンダード(ASB)や独グローエなどの大型買収に動いたLIXILグループの藤森義明社長。

欧米市場は堅調

 ――ASBとグローエの買収は総額4000億円を超える規模です。

 「世界で展開しているブランド企業の買収は一段落した。米国はリフォーム・新築住宅市場ともに伸びており、欧州市場も持ち直し傾向にある。欧米は人口が増えており、将来も住宅市場は堅調に推移するとみている。2社の買収により、先進国の市場を攻める橋頭堡(きょうとうほ)を築けたと思う」

 「社長就任時(2011年8月)の自己資本比率は40%台で、30%程度になるまでは借入金を増やす余地があると考えてきた。実際、グローエ買収後も自己資本比率は35%程度なので、まだまだM&Aを実行できる余力はあると思っている」

 「世界のライバルに比べて遅れているモノとお金の流れを見直す。新たなシステム投資で資材調達から生産、販売、資金回収までの仕組みを改革する。これで1000億円規模のキャッシュフロー(現金収支)を捻出したい。当面持ち分法適用会社にとどまるグローエの全株式を買い取る原資として活用できる」

2ケタ成長続く

 ――今後も積極的なM&Aを続けますか。

 「次は(10月に買収したインドのサッシ会社のような)地域に根ざした中小規模の企業の買収に軸足を移していく。買収によるシナジー効果を生み出すには、アジアやアフリカなどの新興国の成長を刈り取っていく必要がある。そのための積極投資を進める」

 「日本市場は、人口減少で縮小が避けられない。混みあった業界は競争力を失ってしまうので業界再編を進めていくべきだ。ただ海外と違い、大きな成長を見込めない国内でのM&Aはコスト削減の意味合いが強く、決断が難しい。あるとすれば、海外市場を一緒に開拓していけるようなシナジー効果を生み出せる企業だろう。業務・資本提携など幅広い選択肢を視野に入れている」

 ――来年4月の消費増税で、駆け込み需要の反動減が心配されます。

 「住宅ローン減税など政府の施策のおかげで住宅着工は大きく落ち込まないとみている。ただ、リフォーム関連は反動が出るだろう。15年3月期の前半までは影響が残るかもしれない。だが、買収した海外2社が国内の落ち込みをカバーしてくれる。全体では来期以降も2ケタ増益が可能だ」

 「16年3月期に国際会計基準(IFRS)に移行するが、それを先取りする形で配当の決め方を変える。のれん償却前の利益をベースに配当性向30%メドとし、今期は年50円配当と10円増やす。配当性向30%の基準そのものも引き上げたい」

(聞き手は佐藤亜美)



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