海水温に異変、梅雨明け早く 2018/06/30 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の「海水温に異変、梅雨明け早く」です。





気象庁は29日、関東甲信地方が梅雨明けしたとみられると発表した。6月の梅雨明けは記録がある1951年以降でもっとも早い。フィリピン東方の熱帯太平洋やインド洋西部の海面水温上昇、欧州の熱波などの影響が重なり東日本で夏の到来を早めたようで、今夏は全国的に猛暑になる可能性が高い。

早い梅雨明けをもたらした原因の一つが夏の主役となる太平洋高気圧の勢力拡大だ。関東甲信まで覆い、梅雨前線を北へ押し上げた。

気象庁気候情報課によると、その南にあたるフィリピン東方沖の熱帯太平洋の高い海面水温が影響している。この海域で上昇気流が活発化し、上がった空気が北側で下降して太平洋高気圧を強める働きをしたようだ。

梅雨明けを促したとみられる現象はほかにもある。欧州付近から中国大陸を伝わってきた偏西風の蛇行だ。欧州は5月以降、記録的な猛暑が続く。大気の変動のエネルギーが日本に到達する現象は「シルクロード・パターン」と呼ばれ、偏西風の蛇行をもたらして猛暑を持続させやすい。

インド洋の海面水温の変化も見逃せない。海洋研究開発機構によると、海面水温が東部で平年より低め、西部で高めとなる「インド洋ダイポールモード」現象がみられ、夏の間はさらに顕著になる見通しだ。これが大気の流れに影響し欧州の猛暑の一因となっている可能性があり、日本の夏の気温を一層押し上げるとの予想もある。

近年、関東甲信の梅雨明けが西日本より早いケースは頻発している。エルニーニョやラニーニャといった熱帯太平洋の現象や、台風の状況などが複雑に絡んでいるとみられる。温暖化がどの程度影響しているかは不明だが、今後猛暑の夏が増えるという見方は多くの専門家で一致している。

(編集委員 安藤淳)



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