究極の能力GRIT 「やり抜く力」成功者に共通 2016/12/27 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のキャリアアップ面にある「究極の能力GRIT 「やり抜く力」成功者に共通 」です。





 成功をもたらす究極の能力として「やり抜く力(GRIT)」が脚光を浴びている。9月に出版されたダイヤモンド社の同名の翻訳書が3カ月で20万部売れるなど、ビジネス書としては異例の人気となっている。「才能よりも重要」とされるGRITとはいったいどんな能力なのか。一年の計を考える年末年始を前に、その伸ばし方も知っておきたい。

「やり抜く力」は3カ月で20万部売れた(東京都千代田区の丸善丸の内本店)

 「GRIT」は根性や気概を意味する英単語。ダイヤモンド社で同書を担当した三浦岳副編集長によれば、GRITはビジネスやスポーツ、芸術などジャンルを問わず成功者が共通して持っている「最後まであきらめない気骨」を指す。

 著者の米心理学者、アンジェラ・ダックワース氏はもともと持っている「才能」に「努力」を掛け合わせることで「スキル」が上達し、スキルにさらに努力を掛け合わせて初めて「達成」につながるという図式を示す。才能とはあくまで「スキルが上達する速さ」で、達成までに2回出てくる努力の重要性にこそ目を向けるべきだという。

 ダックワース氏はGRITを「Passion(情熱)」と「Perseverance(粘り強さ)」で説明する。ポイントは情熱だ。こつこつまじめに取り組んでも、それを退屈と思えば疲弊するだけ。傑出した成果にはつながりにくい。やり抜く力を求める前に、自分が情熱を持って本当にやり遂げたいと思えることを探す必要がある。

翻訳書が異例の人気 努力の大切さに裏付け

 本書が受けている理由を、ダイヤモンド社でマーケティングを担当する松井未来部長は「表層的なテクニック本に飽きた人が増えた」とみる。

 松井氏によると、ビジネス書のここ5年のトレンドは特に「○○術」「○○法」といったタイトルの本が多かった。「これだけ食べればやせる」とうたうダイエット本のように今すぐできて効果があるという内容だ。

 しかし「成功はそんなに簡単に得られるものではない、と世間が気づき始めた」(松井氏)。「ウサギとカメ」のように現状打破の近道は努力の積み重ねだという本書の主張は、当たり前だが本質的だ。ビジネスパーソンだけでなく、子供の成績に悩む母親からも「これで人生が終わるわけではないと勇気がわいた」と感想が寄せられた。

 本書は370ページと一般のビジネス書の1.5倍の分量があり、それゆえに敬遠される懸念もあった。予想外のヒットにつながったのは、「努力を大切にする日本人の精神性を学術的に裏付ける内容に、新鮮さを感じてもらえたのでは」と三浦氏。やり抜くことが大事との考えは「不安定な世の中を生きる人への励ましになる」と期待する。



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