米、中東緩和見通せず 湾岸6カ国と首脳会議が対テロ協力確認 2016/04/22 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の国際1面にある「米、中東緩和見通せず 湾岸6カ国と首脳会議が対テロ協力確認」です。





 【リヤド=川合智之】オバマ米大統領は21日、訪問したサウジアラビアの首都リヤドで、米と湾岸協力会議(GCC)6カ国との首脳会議に出席した。過激派組織「イスラム国」(IS)などに対抗するため、安全保障協力の強化を確認した。ただ、今回の協議が中東の緊張緩和につながるかどうかは見通せない。

 首脳会議では混乱が続くシリアやイエメンなどの内戦、テロ対策、イランへの対応が議題となった。これに先立つ20日の米サウジ首脳会談では、2時間以上の長時間協議を実施。ホワイトハウスは「多くの懸念事項を議論した」と発表し、協議が平行線に終わったことをうかがわせた。

 オバマ氏は会議後、GCC各国の防衛に「全力を尽くす」と表明。イランの行動には「深刻な懸念がある」と述べ、ミサイル開発や武器密輸をけん制した。欧州に流入するシリア難民に関し、9月に難民問題の首脳会議を開くことも合意した。

 イスラム教スンニ派の盟主サウジは、米が主導した昨年の核合意によるシーア派国家イランの台頭と原油市場復帰を強く警戒している。米もサウジへの不信を強める。「米の同盟国といわれているサウジアラビア」。オバマ氏のこんな発言が米誌のインタビュー記事に掲載された。サウジはイランと協調せず、米の中東政策に「ただ乗り」してきただけではないか――。オバマ氏はこんな疑念を隠さない。

 米議会でも2001年の米同時テロに加担した外国政府を遺族が提訴できる法案を審議中だ。テロ実行犯19人のうち15人がサウジ国籍で、サウジが支援した武装勢力の一部がアルカイダやISに流れこんだとの懸念は根強い。サウジ側は法案が成立すれば保有する米国債など7500億ドル(約82兆円)を売却すると警告した。

 もっとも、相互不信が続けば、ISなどテロ組織の台頭を防げないとの認識は共有する。米とGCCは20日の防衛相会合で、イエメンのシーア派武装組織「フーシ」へのイランの武器密輸を防ぐ共同哨戒活動などで合意。米がGCC各国の特殊部隊の訓練も担う。

 イランを警戒するGCC各国に米が配慮する代わりに、テロとの戦いで協力を呼びかける形となった。ただ次期大統領選まで半年のオバマ氏に対し、サウジなどが積極的に関係を改善する動きはみられない。オバマ氏は米軍地上部隊の中東派遣には依然として慎重で、それがサウジなどとの距離を一層広げている。

 オバマ氏は25日、訪問するドイツでメルケル首相やオランド仏大統領、キャメロン英首相、イタリアのレンツィ首相との会合に出席し、欧州に飛び火したテロや難民対策などを協議する。



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