米、技術移転の強制懸念中国の知財侵害「4つの手口」経済損失5兆円規 模か 2018/3/26 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の国際面にある「米、技術移転の強制懸念中国の知財侵害「4つの手口」経済損失5兆円規模か」です。





 【ワシントン=鳳山太成】トランプ米政権は中国の知的財産の侵害を巡って制裁措置を発動する方針を決めた。背景にあるのは電気自動車など国際競争が激しい分野で中国に先端技術を奪われたとの懸念だ。外資規制に伴う技術移転の強制や技術を盗むためのサイバー攻撃を特に問題視し、年間500億ドル(約5兆2000億円)の損失を被ったと主張する。

米国はEVなどの先端産業での中国の知財侵害を警戒する(中国のEV組み立て工場)=ロイター

 トランプ大統領は22日、米通商代表部(USTR)の報告書に基づき、中国からの輸入品に制裁関税を課すと表明。報告書は主に4つの手口で米国企業の技術が奪われたと主張した。

 4つの手口のうち最も問題視するのは中国の外資規制だ。新たな市場が広がるプラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)などの新エネルギー車を例に挙げた。「中国が自動車を外資に開放したのは、国有企業を近代化するよう米国企業から技術を移転させることが目的だった」と断じた。

 米国が主張する手口は(1)高い関税で輸入品を締め出し、中国市場に入りたい外国企業には国内生産を求める(2)中国企業との合弁会社設立を条件とし、合弁会社はバッテリーなど中核技術の知財を保有しなければ製品を売れない規制を設ける(3)最終的には技術を中国側に渡さなければ事業ができない――の段階を踏む。

 報告書が引用した米中ビジネス評議会の17年調査によると、中国に進出する米国企業のうち19%が中国への技術移転を「直接」求められた経験があると答えた。このうち、技術移転を要求した主体は合弁相手の中国企業が67%と多いが、中央政府や地方政府との回答も多かった。要求を受け入れて技術を渡した企業が3割を占めた。

 中国企業によるM&A(合併・買収)を中国政府が後押ししているとも主張した。中国政府系ファンドが中国の印刷機器大手が米プリンター大手、レックスマーク・インターナショナルを買収できるよう資金支援したことを例に挙げた。買収元の中国企業は米レックス社から特許侵害で訴えられていた。

 米国企業の技術を盗み出すためのサイバー攻撃も指摘した。取り上げたのは2014年の事例だ。米司法省は米国企業のコンピューターに侵入して情報を盗み出したなどとして中国人民解放軍の当局者5人を起訴した。中国国有企業の不当廉売を当時訴えていた鉄鋼大手USスチールは、軽量で強度の高い製品の開発情報が流出した。

 米国企業が中国企業に技術を供与する契約を結ぶ際、差別的な扱いを受けているとも主張した。中国政府に契約内容を通知しなければ、受け取った特許権使用料を本国に送金できないという。こうした主張はあくまで米国の調査によるもので、中国は受け入れられないとして報復措置を検討している。



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