米中攻守逆転の様相試行錯誤、均衡点探る 2017/4/9 本日の日本経 済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の総合面にある「米中攻守逆転の様相試行錯誤、均衡点探る」です。





 中国の挑戦にいら立つ米国の巻き返し。7日閉幕した米中首脳会談は、そんな「攻守交代」を印象づけた。

 主導権を握ったのはトランプ米大統領だ。シリアへの単独攻撃や貿易不均衡の是正要求などで、習近平・中国国家主席を予想以上に揺さぶったようにみえる。

 「私はまだ何も得ていない」。6日の夕食会で飛び出したトランプ氏の発言は、いまの米国のフラストレーションを色濃く反映している。

 あらゆる手立てを尽くして中国の民主化や自由化を促してきたのに、米国の思うようにはならない。むしろ中国は既存の国際秩序に挑む動きを強めているという不満だ。

 そこに「偉大な米国の復活」を唱えるトランプ氏が登場した。習氏との会食中にシリア攻撃を始め、核開発を急ぐ北朝鮮への強硬策も辞さない姿勢を誇示したのは、計算ずくというほかはない。

 何より執着する通商問題では、貿易不均衡を是正する「100日計画」の策定を勝ち得た。ロス米商務長官は「著しい変化だ」と胸を張る。

 「協力が唯一の正しい選択だ」。最高指導部の人事を決める共産党大会を今秋に控え、習氏は安定重視の姿勢に徹した。だが「中華民族の偉大な復興」を夢見る権力者が、守勢に甘んじ続けるだろうか。トランプ氏とぶつかる事態を懸念する声も出ている。

 新旧の大国の衝突は避けられないという「ツキジデスのわな」。提唱者のグレアム・アリソン米ハーバード大学教授によると、過去500年間にみられた16事例の主要な覇権争いのうち、12事例は戦争に発展したという。

 トランプ氏と習氏はどう折り合いをつけていくのか。米中の均衡点を探る新たな試行錯誤が始まる。

(ワシントン支局長 小竹洋之)



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