米企業、1~3月7%減益へ 原油安の影響続く 2016/04/10 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の国際面にある「米企業、1~3月7%減益へ 原油安の影響続く」です。





 【ニューヨーク=山下晃】米企業の業績不振が続いている。2016年1~3月期の主要企業の最終利益は前年同期比で7%を超す減益となりそうだ。3四半期連続の減益となれば2008年のリーマン・ショック後の金融危機以来だ。原油安でエネルギーや素材など資源関連業種の減益が続き、年初からの市場の混乱を受け金融も振るわない。ただ重荷となってきたドル高のマイナス影響は緩和されつつある。

 11日の非鉄大手アルコアを皮切りに、米企業の決算発表が本格化する。調査会社トムソン・ロイターが市場予想をまとめたところ、8日時点の主要500社の1株当たり利益は前年同期比7.6%減少しそうだ。15年末時点の予測では1~3月期は2%程度の増益に転じると見込まれていたが、原油先物相場の回復遅れが響いている。

 業種別では「エネルギー」が全体として赤字に陥る見通し。原油先物の指標となるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は1~3月平均が1バレル約34ドルと、前年同期に比べ3割安い。石油大手シェブロンは2四半期連続の最終赤字だと市場は予想する。最大手のエクソンモービルも7割減益の見込み。

 米連邦準備理事会(FRB)のゼロ金利解除で利ざやが拡大し、事業環境が好転するとみられていた「金融」も9%程度の減益が見込まれる。2月の金融市場の混乱で投資家がリスク回避の姿勢を鮮明にし、株式や債券のトレーディング収益が低迷したもよう。新規株式公開(IPO)やM&A(合併・買収)といった企業活動にも急ブレーキがかかり、手数料収入が目減りしている。

 ただ企業業績の逆風だったドル高傾向は一服。1~3月の対円の平均相場は1ドル=約115円と、前年同期よりも約3%ドル安に傾いた。前年の同じ四半期よりドル安となるのはおよそ4年ぶり。対ユーロではまだドル高傾向が残るが、前年同期比はほぼ横ばいと、為替変動による収益悪化懸念は後退している。

 米サプライマネジメント協会(ISM)の3月の製造業景況感指数は、景気拡大か後退かの節目である「50」を半年ぶりに超えた。1~3月も「一般消費財」は13%増益、「ヘルスケア」は5%増益を見込んでいる。

 原油価格の低迷で米企業の業績は4~6月期も2%程度の減益が続く見通し。ただ原油相場は足元で底入れの兆しが出ており、企業業績も「1~3月期が底」(バンクオブアメリカ・メリルリンチ)との見方もある。

 原油価格がこのまま安定することを前提に、市場は7~9月期の米企業業績は約5%増に転じるとみる。ただし主要産油国が増産凍結で合意できるかは不透明で、油価の反落リスクは残る。中国など新興国の景気低迷が長引くようだと、米企業の収益回復シナリオも危うくなりかねない。



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