米利上げで年後半に試練 株価座談会 専門家の見通し 「年内横ばい、2万円固め」三沢氏/「国内景気の回復、鈍化も」市川氏 2015/06/11 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のマーケット総合2面にある「米利上げで年後半に試練 株価座談会 専門家の見通し 「年内横ばい、2万円固め」三沢氏/「国内景気の回復、鈍化も」市川氏」です。





 2015年後半の株式相場について慎重な見方が出ている。日本経済研究センターが10日開いた株価座談会では、米景気の減速や米利上げが日本株の波乱要因になりうるとの見方で一致した。三井住友トラスト・アセットマネジメントの三沢淳一氏は年内の日経平均株価を足元の水準から横ばいと想定。クレディ・スイス証券の市川真一氏は1万8000円まで調整する可能性を指摘した。(司会は今川京子・日本経済新聞社編集局証券部長)

三井住友トラスト・アセットマネジメント 特別主管チーフファンドマネジャー 三沢淳一氏

クレディ・スイス証券 チーフ・マーケット・ストラテジスト 市川真一氏

 ――米連邦準備理事会(FRB)による年内利上げ観測が強まり、世界の市場が動揺した。

 市川氏 経済協力開発機構(OECD)の景気先行指数によると米国は4月まで連続して低下している。ただ一部でバブルの兆しもあり、イエレン議長は利上げに動くだろう。仮に9月に利上げを行えば、景気回復が頭打ちとなる中での実施となり、市場は警戒している。

 三沢氏 FRBは9月か12月に利上げに動くだろう。世界が同時期に金融緩和だった状態からの「出口」は、市場参加者の誰もが未体験だ。混乱が生じる恐れがある。米国株が下がれば、日本株も影響は避けられない。

 ――日本経済への影響をどうみるか。

 三沢氏 賃上げの浸透による消費回復や、設備投資の増加など前向きな動きが見られる。景気の回復に加速感はないが、国内要因で下振れリスクは見当たらない。

 市川氏 国内景気の回復ペースは、年後半から16年にかけて鈍化するとみる。足元の回復は海外で稼いだ企業による賃上げや設備投資などで支えられている。こうした企業の業績は米国をはじめとした世界景気の減速に引きずられるだろう。

 ――日経平均株価は15年ぶりに2万円を回復した。今後の見通しは。

 三沢氏 年内はほぼ横ばいで、2万円台を固める動きになるだろう。日本企業の15年度業績は10%台前半の増益を見込んでいるが、今の株価は今期の好業績をほぼ織り込んだ水準といえる。

 市川氏 株価の上値余地は乏しい。米利上げや世界景気の減速で、年末までに1万8000円まで調整する可能性がある。これまで株価の下支え役だった公的マネーは買いの余力があまりない。公的年金の日本株の配分比率の引き上げは目標に到達したとみられる。(市場が買い手と期待する)ゆうちょ銀行も運用リスクはとりにくい。

 ――今後の投資テーマは何か。

 三沢氏 中期計画などで意欲的な自己資本利益率(ROE)の改善目標を掲げ、(自社株買いや増配など)株主に向き合う経営を実践する企業に注目したい。

 市川氏 大手電力会社の動向に注目している。液化天然ガス(LNG)調達コストの引き下げなどをにらんだ再編が進み、収益構造が改善するとみている。

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