米外交・安保に混乱も トランプ氏と情報機関、対立激化 2017/1/ 18 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞の健康面にある「米外交・安保に混乱も トランプ氏と情報機関、対立激化」です。





 【ワシントン=鳳山太成】20日の米新政権の発足を控え、ロシアを巡るトランプ次期米大統領と米情報機関の対立が激しくなっている。大統領選へのサイバー攻撃などを根拠に情報機関はロシアへの警戒を強めており、ロシア寄りの姿勢をみせるトランプ氏をけん制する。政権移行期のぎくしゃくした関係が新政権下も続けば、米国の外交・安全保障政策に影響を及ぼしかねない。

 「もっとも腹立たしいのはわれわれ情報機関を『ナチス・ドイツ』扱いしたことだ」。トランプ氏の大統領就任を機に退任する米中央情報局(CIA)のブレナン長官は15日放映のFOXテレビ番組でトランプ氏を痛烈に批判した。

 対立の発端は一部メディアが10日報道した「ロシアがトランプ氏の個人的な弱みを握っている」との疑惑だ。トランプ氏は疑惑をメディアに漏らした犯人を情報機関と決めつけ、11日の記者会見では「偽の情報を流すなど『ナチス・ドイツ』のやり方だ」と糾弾。トランプ氏はブレナン氏の15日の反論にも、ツイッターで「偽ニュースを流した犯人はこいつか?」とすぐにやり返した。

 両者の対立は新政権の外交・安保政策に影を落とす。政策遂行には各情報機関がもたらす正確な情報が不可欠だ。トランプ氏が情報機関と協力関係が築けなければ、その前提が揺らぎかねない。

 その兆しはすでに表れている。ブレナン氏は「(情報操作などの)ロシアの行為に目をつむることには極めて慎重を期さなければいけない」とロシアへの接近に警鐘を鳴らす。政権移行に伴ってまもなく退任するブレナン氏だけではない。トランプ氏が指名し、新政権で次期CIA長官を務めるマイク・ポンペオ下院議員もサイバー攻撃は「ロシア指導層による攻撃的行為だ」として強硬な姿勢を示している。

 もともと米情報機関は冷戦時代の名残からロシアへの警戒感が強い。とはいえ、こうした一連の「警告」はオバマ政権の方針を転換してロシアと協力関係を築こうとしているトランプ氏にとっては足かせになる。

 トランプ氏には情報機関の情報をそのまま受け入れにくい事情もある。ロシアが大統領選を狙ってサイバー攻撃を仕掛けたとするCIAの分析に対し、トランプ氏は「ばかげている」と反論してきた。「トランプ氏を勝たせようとした」というシナリオにも異議を唱え続けている。自身の大統領選出の正統性が揺らぎかねないためだ。

 米メディアによると、ロシアが握っている「疑惑」とは、ロシアが5年以上にわたりトランプ氏を支援するため複数のトランプ陣営幹部と接触を続けてきたほか、トランプ氏がロシアを訪ねた際に女性とのいかがわしい行為を隠し撮りされた、などというものだ。真偽は不明で、ロシア側も否定する。

 情報機関が6日、トランプ氏にロシアのサイバー攻撃に関する報告書を手渡したとき、疑惑の内容を記したメモの存在を伝えた。このためトランプ氏は情報機関が漏洩の犯人との説を唱えるが、メモ自体は以前から一部メディアに出回っており、情報機関の報告とは無関係との見方がある。



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