経営書を読む 出現する未来(1) 真の組織変革 新たな行動と意識が必要 2015/10/20 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のキャリアアップ面にある「経営書を読む 出現する未来(1) 真の組織変革 新たな行動と意識が必要」です。





 本書は4人による共著ですが、中心は米マサチューセッツ工科大学スローン校経営学部上級講師であり、世界で100万部を売り上げた著書「最強組織の法則」を通じて「学習する組織」という経営コンセプトを世界中に広めたピーター・センゲ教授です。

 センゲ教授を含む4人の学者、研究者、コンサルタントが卓を囲むようにしてなされた対話を、時系列でつづった形で構成されています。意図するところはおよそ経営学の範囲を超えており、立ち現れてくる未来に対する「予知能力」をどう捉え、育成していくべきかの解明です。

 それゆえ、経営学の主流と見なされている「科学的かつ実証的な戦略構築論」の対極に位置づけられます。しかし、過去の経験や情報にとらわれて創造的な一歩を踏み出せない日本企業に対して、示唆的な内容を含んでいるように思えます。

 本書が依拠している「U理論」とは、著者の一人であるオットー・シャーマー博士が2007年に発表した組織変革の理論です。科学、哲学、心理学など多様な分野の知識が織り交ざって構成されており、博士の著書「Theory U:Leading from the Future as It Emerges(邦題 U理論)」は世界中でベストセラーになっています。

 U理論では、新たな現実を創るためには新たな行動が必要であり、さらにその根底には転換された新たな意識が必要であるということを理論的背景としています。

 具体的には、アルファベットの「U」の字を左上から下がって右上にあがっていくイメージで、「センシング(ひたすら見る)」「プレゼンシング(内省して意識を転換する)」「リアライジング(流れに沿って素早く動く)」という組織学習プロセスを経て、「集団的覚醒」に至る道筋を提示しています。

 真の組織変革やイノベーションは、このプロセスを経ないと実現しないのです。



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