経営書を読む 「ハード・シングス」(3) 次世代リーダー 意図して育てる仕組みを 2017/1/17 本日の日本経済新聞より

今日の日経注目記事は、日本経済新聞のキャリアアップ面にある「経営書を読む 「ハード・シングス」(3) 次世代リーダー 意図して育てる仕組みを」です。





 ホロウィッツは最高経営責任者(CEO)には2種類あるといいます。

 1つは会社の向かうべき方針を決めるのが得意なタイプです。戦略的思考に優れ、決断を下すことが好き。手ごわいライバルを相手にした複雑極まる勝負を楽しみます。一方、社員のトレーニングやパフォーマンス管理等、日常業務には退屈してしまいます。大部分の創業者CEOはこのタイプ(1)に当てはまります。

 もう一つは会社を能率的に運営するプロセスを完成させることに喜びを見いだすタイプ(2)です。明確な目標を設定し、その目標を変えることを好みません。業務プロセスの改良や社員の責任分担の明確化などを滞りなく進めます。一方で、自ら戦略的に思考するのは苦手で大きな決断を怖がりがちです。完璧な決断をめざすあまり、問題を必要以上に複雑にして悩む傾向があるようです。

 ホロウィッツは、立ち上げた企業を持続的に運営していくには、CEOとしてこの2つのスタイルを使いこなす必要があるといいます。実際、ベンチャー企業の創業者CEOが失敗する例の多くは、タイプ(2)の要素を取り入れられなかったパターンです。偉大なCEOになるにはこの2種類がともに必要ですが、多くの人はどちらかを得意とすると解釈できます。

 事業が拡大し組織が大きくなるにつれて、意思決定を効率化するためにリーダーシップが多層化します。その結果、CEOは通常、タイプ(1)の役割を強く求められることになります。このとき、直属の部下に類似のタイプがいると生産性にネガティブな影響が出ます。そのためタイプ(1)に優れたCEOは、部下にタイプ(2)として機能する人を欲しがるのです。

 ここでパラドックスが生じます。自然に対応していくと、次のリーダー層の中にタイプ(1)を担える人材が育ちません。ベンチャー企業といえども企業として継続していく上で、意図して次世代リーダーを育成する仕組みが必要になるのです。



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